ジェイムズ・ボールドウィン「爆撃されし村はみな私の故郷だ」

死んだ幼子はみな私の幼子だ

打ちひしがれる母親は私の母親で、

嘆き苦しむ父親は私の父親だ

そして瓦礫の山となった家はみな私の生家だ

弟の亡骸をその腕に抱え国境を越える兄はみな

私の兄弟だ

もう帰ってくることのない姉を待ち続ける妹もまた

私の姉妹だ


彼らは一人一人が我々の同胞だ

我々が彼らにとってそうであるように

我々は彼等であり、

彼等は我々なのだ。

(ジェイムズ・ボールドウィン「爆撃されし村はみな私の故郷だ」 稚訳)

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