【お客様事例#2】月に1機能をリリースできる開発体制が欲しい
数千パターンのランディングページを自動生成
ランディングページの生成・公開・LTV向上の施策ができるサービスの展開を考えていたB社。
既存の開発パートナーがいたが、色んな事情により機能追加ができなくなったと弊社に相談がきました。
━━━━━ 諸事情で機能追加ができない。それに加え・・・
インタビュアー(以下:イ) まず、どのような相談・・・と聞きたいんですが、LTVとはなんですか?
プロジェクトマネージャー(以下、PM) Life Time Valueと言って日本語に訳すと顧客生涯価値という言葉になります。
ある顧客から生涯得られる利益のことを指すんです。
イ:というと?
PM:マーケティング活動の指標ですね。取引を開始から終了するまでの期間に、自社に対してどれだけ利益をもたらしたか、収益総額の事を指します。
イ:という事はそのB社が自社に対してLTVを向上するような施策が出来るサービス展開を考えていた時に弊社に声がかかったと。
PM:そういう事になります。B社には当時、開発パートナーがいたんですが、諸事情によって思うように機能追加ができなくなっていました。
そこでうちの会社に声がかかったということですね。
イ:なるほど。でも資料を見ると結構ハードな要望がきてますよね。
PM:そうなんです。ベトナムで開発チームを組むのはいいんですけど、毎月1機能のリリースを求められたので体制を作るのは簡単ではありませんでした。
機能が機能でしたし・・・。
イ:機能面の要望は具体的にどんな要望だったんですか?
PM:簡単な情報を登録するだけで、数千ある全パターンのランディングページを自動生成するというのが大枠の機能です。
これだけでもかなり大変でした。
イ:大枠ということは、その中に更に細かい機能があったんですよね。
PM:はい、自動生成されたランディングページを簡単に編集できる機、マーケティングパタンに合わせた設定、LINEとSMSでフォローメールが適切なタイミングと内容で自動配信する機能もありました。
イ:聞いただけで相当な機能ですが、どのフェーズから参画したんですか?
PM:設計、実装、テスト、運用、運用もサービス全般の運用も実施していました。
本当にこれ大変だったんですよ。
イ:どのあたりが大変だったのか、詳しく聞かせてください!
━━━━━ お客様の課題解決のためのチーム編成を組むには
イ:まず、チーム体制の話が出てましたが、どういう提案をしたんですか?
PM:スタートフェーズで5名のラボ開発をベースにして、要求規模に合わせてスポットで増員していくスタイルを提案しました。
イ:スポットで増員という事は例えば、開発途中で納期に間に合わない!!という時ですか?
PM:そういう時だけではないんです。見積の段階でしっかりと工数を算出するんですが、この機能は短期間で開発を終わらせたい、この機能に追加してこちらも開発してほしい、といった時にスポットで増員という形を取る事があります。
イ:なるほど!安定したチーム体制を作った上で、フレキシブルに対応できるようにしたということですね!
PM:そうなんです。しかもこの案件はもう一つ独自のソリューションを追加して日本人PM以外に、オフショアマスターという日本語が出来るエンジニアを現地に常駐させました。
現地に常駐させることで要件を日本語で整理して、ベトナムへ要件を伝える事ができるので、時間のロスが少なくなります。
山のように出てくる課題や細かい要望も、思いついたことをその場で話して対応もできますし、お客様とのコミュニケーションが密になるので信頼関係が築けるというメリットがあります。
この案件自体、要望や機能が多く、それ以外の課題も出てくると思っていたので、この体制にしました。
イ:オフショアマスターの説明ありがとうございます!
オフショアマスターの方が開発の肝になるということなんですね。
━━━━━引き受けた当初の大きな壁
イ:山のように課題が出てくると言ってましたが、どのような課題が出てくると想定していたんですか?
PM:見積をする時に工数を算出するためにサーバーの中やシステム調査をするんですが、一番の問題はサーバーにありそうでした。
イ:さっきの機能の話を聞くとサーバーに問題があると開発も出来ないですよね。。。
PM:予想が当たって、引き受けた当初は既存のシステムが安定しない状態でした。
特にデータベースが挙動不審で、障害も多発し、夜間対応もしなくてはいけないし、障害が多発するということは、エンドユーザーからのクレームも多かったんです。
想定していたことではありましたけど、これじゃお客様も開発したいことあってもできないと思い、エンジニアも私も必死でした。
でも一つ一つしっかりと対応していって、まずそこ丁寧にすることで、客様の信頼を得ることができたと思います。
イ:請けた当初は想像するだけで壮絶だったんですね・・・
PM:でも、丁寧にとひとつ一つ解決していったら、チームリーダーが原因を突き止めたんです。
それでデータベースの問題を解決する事ができたんです。
その時はもう山を越えたーー!くらいに思いましたね。
正直、本当に大変でしたから笑
━━━━━ お客様が来越。頂いた言葉は
イ:サーバー障害を乗り越えた後はどうたったのでしょう?
PM:やっぱり色んな事がおきました。
でも基本チームで動いていたので、エンジニアたちの連携で上手く開発ができましたし、柔軟に増員対応もしていたので、なんとか月1リリースはできるようになりました。
イ:という事はお客様のご要望が叶ったんですね!
PM:不安定だったシステムも安定稼働するようになってからはサービス利用者が一気に増えてエンドユーザーからのクレームも少なくなりました。
運用面でも提携業務を効率化する機能追加も実現することができたので、やって良かったと思いましたね。
イ:お客様の当初の要望にしっかりと応えられたんですね!
PM:この案件は、単にコストを抑えたいというオフショアの開発ではなくて、チームの責任感や信頼関係を構築することができると証明された案件だと思います。
イ:エンジニアの成長やお客様からの信頼を得る事ができたというのは大きいですよね。
PM:はい、そうなんです。
それである時、お客様がベトナムまで来てくださったんです。
実際のチームや開発拠点がどうなっているのか視察しにきたのかな、と思っていたのですが。
イ:確かに、要望を叶えてくれた場所やチームのメンバーはお客様も気になりますよね。
PM:僕もそう思っていたんですが、実は違ったんです。
チームメンバーの責任感に対して感謝の言葉を言いに来てくれたんです。
それに『JV-ITさんとだったら乗り越えていける』と仰ってくださって。
さすがに感極まりました。
本当にやって良かった!!という瞬間でした。
やっぱり初期フェーズの困難を乗り越えたことが大きかったと思います。
イ:本当に嬉しい言葉ですね・・・その場にいなかったのに聞いただけで涙が出そうになりました・・・
PM:ですよね。
本当に嬉しかったですよ。
オフショアマスターの常駐からチーム体制の組み方、柔軟な増員、これらは間違ってなかったと思いました。
これまでにない開発チームの団結力とお客様との連帯感も生まれましたから。
その後、1年が経過した後は担当していたシステムだけではなく、他のシステムも任せてもらえる事になったんです。
イ:結果を出してお客様の信頼も得て、なんかドラマを観てるような気分になってきました。
PM:まるでサクセスストーリーみたいですよね。
他のシステムを任された後は最初に組んだチームを増員する形で複数の案件を同時進行していきました。
最初から携わったメンバーがいた方が、ノウハウも蓄積されていきますし、お客様の背景も持ってる課題も分かるのでパフォーマンスがどんどん上がっていくんです。
このチームの構築方法と体制は間違ってなかったって確信が生まれた瞬間でもありました。
開発体制と技術セット
日本人PM: 1名
プロジェクトリーダー: 1名
技術リーダー: 1名
COM: 1名
OM: 1名
開発メンバー: 5〜10名
QC: 3名
技術セット: CakePHP3、MySQL、AWS、Vue.js、jQuery