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日本経済新聞「春秋」に取り上げられた合気道7

経験された方はお分かりだと思いますが、受手をやると、仕手のことがよく見えます。立場(役割)上、掴み・打ちなどの攻撃後は、基本待っていることから、心身ともに余裕があり、自分のかつての過ちを再現してくれる、出来なかったところがやはり出来ない、などいろいろわかります。仕手受を交替しながら稽古する方法をとる場合、両者がほぼ同レベルということもあるでしょう。それでも、受手側になると、いろいろわかり、見えるはずです。

また、「相手の呼吸に合わせて」とありますが、担当氏は「相手と動作を共にするときのお互いの調子」に合わせてという意味の一般的な表現としたのでしょうか。合気柔術や合気道ではこれに似た抽象的な表現を用いる先生方が多いように感じます。通常のレベルであれば、すべての技法は理論的に説明できますし、形の意義、稽古目的も明解です。また、例えば、第1~5か条までの一般技、基礎技である四方投・小手返・回転投・入身投これらもすべて定義があります。「呼吸に」というなら、吐くタイミングなのか、吸うタイミングなのか、呼吸筋群等をどのように活用するのか、などそれぞれ明解なのです。これらのことを曖昧にしたまま、形を演じても、見た目がよく似た動作、にしかなりませんし、上達は難しいでしょう。汗をかいて、すっきりしたいための稽古が好きな方、同好の士と仲良く時を過ごしたい方はそれでよいのですが、上達をお望みなら考えるべきところです。

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