続々々・収穫
すっかり日が暮れるのも早くなり、北海道には短い秋が訪れている。
庭の畑の雑草も夏の勢いをなくし、草むしりの頻度も減った。
あと虫も減った。
とても助かる。
肝心の育てている野菜たちはというと。
オクラはさすがに本体の成長は止めたのか、上部に花が密集している。
実が育つのもだいぶ遅くなった。
ピーマンも無限状態だったのからすっかり遅くなり、色も若干褪せてきてしまったように思える。
ナスも途切れ途切れとなりつつあるが、気温が低くなったおかげか、虫喰いが減っているようだ。
唐辛子はいまだ青いものもあるが、次々と赤く色づいたものを収穫している。
このペースだと初雪より後まで続くのかもしれない。
そうしているうちに、唐辛子も最初の収穫から一ヶ月が過ぎた。
乾燥のため吊るしておくのは数週間から一ヶ月ほどでよいらしい。
北海道は九月に入って涼しく、そして肌寒くなり、特に下旬からは朝晩と暖房をつけるくらいだ。
我が家の暖房の主軸は薪ストーブ。
窓は閉めがちで風通しは悪くなっても、部屋の乾燥度合いは強い。
さて、乾燥具合を確認するには、振ってみてからからと種の動く音がすれば十分らしい。
しわしわになった唐辛子をどきどきしながら紐から外して。
そっと振ってみる。
が、さすがにそっと過ぎたのか音がしない。
元々は実としっかりくっついていたものだ、外れるために少し刺激は必要なのかもしれない。
それにしわしわに萎んですっかり狭くなっている。
細い実の中では転がるスペースもあまりなさそうだ。
そう思って強めに振ってみると、無事に種の音がした。
続く唐辛子たちも、少し膨らまし気味に押したり、指で弾いたりして振ると、からからころころと音を鳴らしてくれた。
振ってみて分かったが、へたの部分も簡単にちぎれるようになっていたのでもぎり取り。
その際大きめに穴が空いたものは、ついでに種も取り出して。
そうして処理の終わったものを乾燥剤と一緒にビンに。
おおむね一週間に一回のペースで収穫して干してきた。
これからは一週間に一回、収穫と、その干したものの回収になるのだ。
多いときにはその一回だけで百本近く穫れたこともある。
このビンだけでは足りないだろう。
また新しいビンも買い足して。
唐辛子を育てるのは実家の家庭菜園を含めても初めてだったが、想像以上にたくさん実るうえ、編み込んだりの乾燥作業なども面白かった。
ただ本当に何も調べず二株も植え、一年では食べきれないほどの量が出来たので、おそらく来年は育てないだろう。
再来年以降になるだろうか。
次は一株にするだろうが、またいずれ楽しみたい。