記号の向こうに広がる世界
Open Lesson備忘録。
聴こえた音をひろうワークの最中、
理論的な解説で"わかった"と思った瞬間に、ほんの少し予想外の和音を全員が聞き取れない、ということが起こった。
記号に縛られると、目の前の空間にあるはずの音が聴こえないことがある。
音楽は、ひとつの言語だ。
新しい言語を知ることは、新しい世界観を知ること。
音楽でも英語でも数学でも、新しい言語を学べば見知ったつもりの世界とは全く別の現実を行き来することができる。そのことによって、言語が規定できるのはあくまでわたしたちの”世界観”に過ぎない、と体感できる。
すると、自分自身、また、自分とは異なる人間を受容することが少しだけ、容易になる。
ニーチェは”人間とは、自身がこれから創造されるべきものだということを知っている者のことである”という。
わたしにとって、音楽や英語を教えることは、“正しさ“から自由になろうとする人を支援するライフワークの一つであると同時に、人間が人間であろうとすることを応援する活動なのだと思う。
本日のメニュ
1.check in
2.harmony
身体を楽器として空間にアプローチする。重心。コード(記号)の基礎的な仕組みと、向こうに広がる世界について。ピアノの弦、倍音のこと。三次元で音楽を捉えること。
3.improvisation/♩Letter to Sing
たった5音の曲。声だけで曲を組み立ててみる。自由に泳ぐ練習。
4.1年を何ではかる?/♩seasons of love
既製の言葉を解釈し、心の距離感と声の距離感を探る。1行の疑問文。誰に向かって、どんな気持ちで問いかけるかを考える。