魔獣軍師 ジェネラルリオン

第?話
黒いローブを羽織った老人が廊下にカツーンカツーンと足音を響かせていた
新月の暗いなか、古びた本と蝋燭を持ち、うわ言のように「今日で私の研究は完全なものになる…」
と呟いていた

ギィ…と、重い扉を開くとそこには、大量の血で描かれた魔方陣
それを囲むように様々な彫刻がある
老人が本を開き、呪文を読み上げると、魔方陣が光り始めた

「よし…よし!私の研究は成功した!」

魔方陣の光が強くなり、黒いオーブが出てきた
彫刻に次々と………72体
一際大きなオーブに老人は唱えた

「姿を現したまえ、大魔術師ソロモンよ!私に力を!」

するとどうだろう
オーブは老人を模した姿になり、にやり、と笑うと老人と1つになった
老人は苦しみ、のたうちまわり、血を吐いた。
彫刻に血が飛び散り付着すると、一つ一つ生身の肉体を得ていた

そして、老人が起き上がると、彫刻たちは跪いた
老人がローブを脱ぐと、一息つきこう言った

「よろしい、完成した。我こそが……ソロモン…では、私の目的のため、貴様らには手足となり動いて貰う」
オオオオ!と彫刻が叫ぶ

ソロモンと名乗る老人は、にやり、と笑い言った

「貴様らは……今からソロモン72柱として」

「人間共を殺せ」

屋敷からは夜な夜な狂った笑い声が延々と響いていた

「待っていろ……」

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