魔獣軍師ジェネラルリオン 第2話

第2話 火事の現場のカリギュラドカーン!/2

少し離れた公園に逃げ込み、変身を解除した
「ここまで来れば…大丈夫だな、うん…」

少し遅れて、人間体に戻ったアスモデウス
「獅子神宿伍………あれ」
俺の背後を指さすと、そこに佐々木が唖然としていた

「し、しょ、所長?え、なに、いまの?………夢みてんのかな……」
事態が飲み込め……ないよな、普通
俺は自販機からコーヒーを買い、佐々木に渡し、事の次第を伝えた
この子供がアスモデウスって悪魔であること、俺がジェネラルリオンっていう戦士に変身出来るようになったことと戦いの理由
「なんやねん、メタルヒーローかって、でもアレを見てもうたら……ホンマなんでしょ……」
「すまねぇな、まだ俺もはっきりわかんねぇんだけどな…で、佐々木……あれは戦わなきゃいけない悪魔なんだ」

「つまり、円城は……その悪魔っちゅうのに取り憑かれたと……」
「あぁ、多分夜中の記憶がないのは、あの悪魔が勝手に動き回ってたからだろうな。でもさっきの奴の顔は……」
「いやあの男、なかなかの精神力だ。でも完全に取り込まれる寸前だ……もしかしたら今なら君の力で助けられるかもしれない…」

1ヶ月前、悪魔に取り込まれた男を助けられなかった
あれから少し、気が滅入って事務所も休んでいたくらいだ
いきなり悪魔に殺され、アスモデウスと出会ってすぐ変身して戦闘、ストレス過多だろう
「俺の力……そうか…あれか」
最期に人間として送ってやれたことを思い出した
『浄化』に近い能力なのか…もしそうだとしたら確かに取り込まれる前に切り離せるかもしれない

「やるだけ……やってみるか……自信はないけど、助けられる道があるならな…佐々木!」
突然名前を呼ばれ、顔を上げ驚く佐々木
「なんでんの!所長!びっくりしたぁ」

「最後まで見届けられるか?」
はぁ……と大きなため息をついた佐々木は笑顔だった
「当たり前ですやん、わしの友達でっせ?助けてくれって言ったのは俺です…お願いします!」

こんな全部なんて受け入れられる状態じゃないのに、覚悟決めた顔をしやがって
遠くで消防車の音が何台も何台も聞こえてきた

「やばっ!獅子神宿伍!アイムの奴、暴れてるみたいだ!すごい魔力の乱れだ……これは苦しんでる、あの男抵抗している!やるなら今だ!」
「よっしゃ、わかった!」

胸ポケットから御札を取り出した
「気合い入れて行くかぁ!『獅子奮迅!』」
俺の体から獅子刀(この1ヶ月の間で名付けた)が現れた

「ほんまかいな…所長、慣れるまで時間かかりますわ」
そういうとゲラゲラ笑っていた
「時期に慣れるって……行くぜぇ……変っ!身っ!!」
アスモデウスの変身にも「慣れへんわぁ、アニマくん!」と笑いながらみていた佐々木を担ぎ、匂いを頼りに憎き悪魔の元へ走り出した

よろしければサポートお願いします! がんばります!