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【イベントレポート】サーキュラーエコノミー×前野段ボール社!第1回サスティナブルクリエイション・ラボを開催しました!

こんにちはー!
ER.の鈴木です!

NPO法人ER.では、Just transitionの社会実装を目指し、三重県四日市市の前野段ボール社のトランジション支援を開始!2024年10月16日に記念すべき第1回として、”サーキュラーエコノミー”を切り口としたサスティナブルクリエイション・ラボを前野段ボール社の新工場で開催しました!

※Just transitionって何だろう?なぜER.が手掛けているのかについてはぜひこちら↓をチェックくださいませ◎ 

今回はこちらのイベントに関してレポートさせていただきます!


世界の自動車産業を支える前野段ボール社、感じる変化の時

前野段ボール社は、段ボール素材だけでなく樹脂やプラスチックなど様々な素材を取り扱い、大小や形状が様々な自動車部品などの梱包商品を主力事業として据えてきました。特に自動車部品の梱包商品は通称”通い箱”と呼ばれ、前野段ボール社でつくられた梱包商品はみんなも知る大手自動車メーカーなど様々なシーンで長年使われてきており、こうした通い箱は世界各国に渡る自動車のサプライチェーン流通・輸送においても大活躍しています!

前野段ボール社が支えるサプライチェーンイメージ

こうして自動車産業を長年下支えしてきた前野段ボール社ですが、他方で自動車産業も多分に漏れず、「100年に一度の改革」と言われるほどカーボンニュートラルの動きがまったなしで進められています。その1つの軸となるのが「電気自動車への移行」になるのですが、他方でガソリン車→電気自動車に移行するとなるとその部品点数は1/10にもなるとも言われおり、ともすれば自動車用の部品を作ってきた地域の中小事業者や前野段ボール社の通い箱など、自動車産業を支えてきたサプライチェーンでも多くの影響があると予測されています。

前野段ボール社では、リサイクル率90%を超える段ボールを主力材料に、全国に4カ所ある各拠点の排出量計算などサステナビリティ対応も積極的に取り組んできました。近年脱炭素やカーボニュートラルなど環境対応への動きが加速していること、また地域の人口減少や少子高齢化から年々人材採用も厳しくなってきている背景もあり、前野社長としても「次の時代にむけて、長年積み重ねてきた事業の再構築が必要ではないか」と考えていました。

段ボール、そして廃材を切り口に考える”サーキュラーエコノミー”に活路を!

みなさん、リサイクル・リユース・リデュースの3Rは学校の授業などで聞いたことがあるかもしれません💡が、高度経済成長に伴って大量生産・大量消費型の社会システムがつくられるなか、気候変動問題や天然資源の枯渇など様々な課題が発生してきています。これからも資源やエネルギーの需要増に伴い、廃棄物も増加することが見込まれていますが、こうした「作る→使う→捨てる」という従来の一方通行型の経済社会から、持続可能な形で資源を利用する「循環経済」への移行を目指すことが世界の潮流となっており、この資源循環する経済を概念化したものが「サーキュラーエコノミー」となります。従来の3Rの取組に加え、資源投入量・消費量を抑えつつ、資源を有効活用しながら、新たな付加価値を生み出し、資源・製品の価値の最大化、資源消費の最小化、廃棄物の発生抑止などを目指す、とされています。

ものづくり企業として前野社長もこのサーキュラーエコノミーには注目していたこともあり、そこでNPO法人ER.では、前野段ボール社と連携し、サーキュラーエコノミーを軸としたトランジョンの伴走支援を開始!2024年10月16日(水)には記念すべき第1回のワークショップを開催しました!ワークショップでは、社を率いる中堅社員さんたちとも連携し、地元の四日市工業高校ものづくり創造専攻科の学生さん15名と地域の事業者さんなど約20名が前野段ボール社の新工場に一堂に集まり、

  • 前野段ボール社と環境・サーキュラーエコノミーのつながりをインプットしたのち

  • 前野段ボール社で生まれた段ボールロス素材×社会課題×アップサイクルでの商品開発を考えみるアイディエーション

などを展開しました!

学びとアウトプットの高速回転!当日のワークショップ様子♪

・・・・・・ということで当日の様子を写真と共にお伝えします!
※参加者や現場の撮影許可はいただいております。

工場の内装をリメイクしてアップデートした新工場✨
こちらでワークショップを開催しました◎
さぁ始まりました!ワクワクの工場見学!
工場奥まで隅々歩き、どうやって成型加工されていくのかを学びます✨
リサイクル率90%の環境に優しい段ボールですが、製品加工の際に端材が出ます💡
中堅社員から現場の声も交えた説明も💡段ボールの一生に関するイメージが湧きます♪
そこで、今回はそんな端材をどう有効活用できるか?をお題に、
実際に前野段ボール社にあった問い合わせを起点に考えてみました!✊
ワークシート自体も段ボールで特注作成!😳
模造紙とはちがってぺらぺらせず、軽くて持ちやすく、めっちゃ使いやすかったです!🥰
新工場に完備している新しいプリンター・カッティングマシンなども使い、ワークシートを爆速でご準備いただきました🔥✨
なんとワークショップ用の椅子も、前野段ボール社随一の設計力をもつ安藤取締役が作成・・!
木の椅子より柔らかく感じ、独特のフィット感があり、新感覚でした!🥰
強度もあり、これはフツーに売れるのでは・・・!
工場見学が終わったら、前野社長からのアツいプレゼン!🔥
会社のご紹介やサーキュラーエコノミーに注目するストーリーなどのご紹介がありました✨
生徒さんも興味深々にきいています👂✨
ER.からはサーキュラーエコノミー専門家の山根が登壇✨
段ボールと環境問題の繋がりからサーキュラーエコノミーの概念紹介など簡単にご説明させていただきました!🙋
そこからは5チームに分かれてワーク!
中堅社員をファシリテーターに、何ができるか妄想中・・・・☁
前野社長もファシリテーターとして参加!
高校生らしい豊かな想像力に、驚きを隠しきれない前野社長でした✨(笑)
アイディエーションも終盤!このあとのチーム別発表に向けて最終まとめ中・・・!🤔
いよいよチーム別発表!「災害時に使えるベッドを段ボールで作る場合、こういう設計をして、そうなると体重が支えられて昼と夜でこういう風に組み立てを変えることができて収納にも使えて・・」を具体的に説明する様子です!使われ方イメージもかなり具体的で設計まで考えられていてすごい!!✨
こちらのチームは展示会などの催事に段ボールをどう使えるか?に取り組みました!具体的なデザインにもまとめられ、段ボールやものづくり、仮装に対する愛ある、クオリティ高すぎなプレゼンでした✨(笑)
プレゼン後は中堅社員さんからも講評!「学生さんの多彩な発想に触れ、頭が固くなっていたなぁ・・と気づけました!」や「何も恐れずに意見を言えることが本当に武器ですね!」と社員さんもたくさんの気づきを得られたとのことでした☆彡
前野社長からもフィードバック!「アイデアを創造する力は、明るい未来を作る上で必要な力です」と来年就職する未来の担い手に、力強いエールとアドバイスを送られていました!🌅
最後にER.の山根から、サーキュラーエコノミーの一歩踏み込んだ要点をお伝えし、サーキュラーエコノミーを具体化していく難しさや重要さをお伝えしてみました!🙌

・・・・ということで2時間モリモリなワークショップは無事に成功に終わりました!
なお、アンケートの回答を見ると満足度は100%!またサーキュラーエコノミーを知らなかった方が8割だったなかで、参加した学生さんからは以下のようなコメントもいただけました。

若い世代からもサーキュラーエコノミーに触れさせていきたいなと思いました!

アイデアを創造する力は、明るい未来を作る上で必要な力だと感じたので、今後もこの力を養っていきたい。

一日にものすごい量の材料が廃棄されるが、考え方次第で新たな使い方ができることが実際に考えて理解出来ました。ダンボールの可能性を感じることができました。

ワークショップからはさまざまな意見を聞くことで想像力の幅を広げることができました。ものを作ったあと、社会循環できるのかについて考えるという部分が特に印象に残りました。

チームによって様々で多種多様な観点のアイデアが生まれていて、とても面白かった。ワークショップでは循環させるという部分が足りなかったという反省にもなりました。

製品を作ったその後のことまで考えるという事は考えた事がなかったので今後はそのような事にも気をつけようと思った。想像力を働かせて色々な解決策を考えたけど、その他の人も考えることが違って自由に組み替えることを学ぶことが出来ました。

商品を開発するのに需要やターゲット、機能などを考えるだけでも大変だったが、作った後のことも考える必要があるということを学んだ。またワークショップにて色々な物の素材に使える段ボールの汎用性の高さに気付くことが出来た。製品を作るにしても目標値を上回って作成されてしまい、その分はゴミとなってしまう。しかし、そのゴミも考え方によっては人々を幸福にする物にもなり得る。世の中には同じようにゴミと扱われているものが沢山あると思うのでそういったものもアイデア次第で役に立つものもあるので日々そういったことに考えを巡らせて、地球環境を良くしていきたいと考えた。

ちなみに今回のワークショップのためにつくった段ボールの椅子ですが、参加者の皆様にプレゼントさせていただきましたところ、四日市工業高校ものづくり創造専攻科さんの校舎ロビーで使っていただいているようです^^

ものづくりを学ぶ子供たちが毎日通る場所においていただき、嬉しい限りです!

今後の予定

今回、私たちとしても初めてのワークショップ開催でしたが、学生さんの多彩なアイディアや環境視点の気づき、それらを前野社長や社員さんと共に学べ、とても貴重な経験となりました!
今後、こうした地元の学生さんや三重県内企業さんなど社内外や多世代を巻き込んだ共創型のワークショップ等を定期的に開催し、我々含めて価値観のアップデートや新たな視点とネットワークを生み出しながら、
①サーキュラーエコノミーを軸とした新規事業展開の可能性探求
②サーキュラーエコノミー×自社事業に関する知識獲得、スキルアップ

を目指していく予定です!

四日市から小さくトランジションの実現に向けて邁進していきたいと思いますので、今後の継続レポートもぜひお楽しみに〜!

前野社長とER.メンバー(鈴木と山根)でパシャリ!次回もがんばります~!

ここまで読んでくださり、本当にありがとうございました!


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