晴海ふ頭公園のモニュメント問題について思うこと
1.はじめに
こんにちは。
掲題の件、主に旧Twitterで問題になっているようなので、個人的に私が感じたこと、ここがポイントだと思うこと、自分が求めていることを記載してみようと思います。
下記、私の属性です。こんな人が書いてます。
30代都内サラリーマン。HARUMI FLAGに2人で入居予定。現在品川区住み。
晴海ふ頭公園は約5回程度遊びに行っただけ。勝どきにもゆかりほぼなし。
芸術/公園/都市計画/法律については素人
こう書いてみると、全然物言える立場じゃないな・・・
2.概要・経緯
下記リンクが分かりやすので参考ください。
自分は大多数の皆さんと同じように石島都議の旧Twitterにて情報を得ました。
第一印象は「ダサい、必要ねえ。」でした。
また、予算が4億と聞いて「金銭感覚おかしいんか」と思いました。
その後、似たような意見がRepostで広がっていくにつれ、主に他の区議さんからも問題視する流れが広がっていきます。
で、結局は皆様の知る通り中止となりました。
3.なにが悪いのか
次は、なぜ「このモニュメントが必要だと思わない」と自分が感じるのか、言語化していこうと思います。
3.1 晴海ふ頭公園は観光地としてふさわしくないので、モニュメントを置いても費用対効果が出ない。
晴海5丁目の土地は、駅から20分と徒歩だと躊躇する距離な上、駐車場や観光に適した商業設備もなく、そもそも人が積極的に来たいと思える場所ではありません。また、4000戸を超えるHARUMI FLAGが近くにある都合上、住宅地である、と認識されるのが自然と思われます。
その性質上、その隣にある公園の主たる機能はどう考えても「観光地というより、住民のための市民公園」なのです。(個人的には、木場公園、砧公園のような公園に属性が近いのかなと思います。)
「治安が悪くなる」「うるさい」などの意見もありましたが、この主張につながると思います。
そんな"市民公園”に観光名所によくあるようなモニュメントをおいても「誰が写真撮りに来るんや」という話なんですよ。駅から20分歩いて来て、写真撮ってカフェ行って帰るとかありますかね?お台場行けば良くない??お酒呑みながらレインボーブリッジ見れるさぁ??(逆にいうと、晴海ふ頭公園の先っちょにT.Y.HARBORみたいなのがあれば、アリかもしれません。)
つまり、市民公園というふさわしい用途があるにも関わらず、"観光地"という最適とは言えない用途として活用しよう、というのはいかがなものかなと思うわけです。
3.2 デザインがダサい、既存のモニュメントとの整合性を取るべき
本件は3.1と合わせて”センスが悪いモニュメントを作る”というのが主に炎上した原因では無いでしょうか。
まずデザインに新規性がない。どこにでもあるようなアルファベットのコンクリートで”TOKYO”て。せめて”HARUMI”かオリンピックに関連したなにかで企画するべきでしょう。
プロジェクションマッピングについてもそこまで効果があるかどうか懐疑的です。ここらへんも流行りに乗っかって取ってつけたものであると感じました。
また、すでに晴海ふ頭公園には「風媒銀乱」というめちゃくちゃかっこいいモニュメントがありランドマークとして機能しています。
本来であればこのモニュメントの歴史的、文化的背景を活かしたモノを検討すべきだったのではないでしょうか。なんならこれにプロジェクションマッピングするだけでも良かったのでは?
3.3 他に予算をかけるべきことがたくさんある
晴海のボトルネックは明らかに交通です。そもそもBRTなどの交通手段が機能するのか、勝どき駅の混雑はどうなるのか、懸念材料がたくさんあります。
そんな中、4億という予算をなんの課題解決にもならないモニュメントにかけるのはどうかと思います。それより自動運転タクシーのテストとかマルチモビリティステーションに雨除け付けるとかに予算当ててください。
「交通の面は中央区がなんとかしてよ」という話かもしれませんが、それにしてもちょっと手をつける順序がおかしいんじゃないのと思います。
上記の点をまとめると、”現状、観光地とは言えず、むしろ市民公園として機能するであろう公園に、無駄な予算をかけデザイン性の低いモニュメント作ろうとしていること”がいろんなところから反感買ってる原因だと思います。
4.どうしたらよかったのか
以下「じゃあどうしたらええんや」という話です
4.1 HARUMI FLAGの住人を入れてから様子を見たあと検討を開始すべきだった。
交通網がうまく働くのか、実際に住む住人はどうしたら良いと思うのか、実際にどうなるのかを見てから進めたら良かったと思います。
別に今必要なわけじゃないし、試しに2024年5月~7月くらいに晴海ふ頭公園でイベントでも開きどれくらい集客性があるか等を確認してから「実際に観光地たりえるのか、そのような方向性で問題ないのか」を議論してからでも遅くないでしょう、と思います。
4.2 周辺地域と比較して、しっかり議論すべきであった。
そもそも、湾岸地域に関しては、観光地としてはお台場や新豊洲のほうが優れているし、アクセスは有明や豊洲のほうが優れていると感じます。
また、近隣には海辺に近く景色のいい公園はお台場海浜公園や豊洲ぐるり公園がある中で、晴海ふ頭公園をどう活用していくかというと、アクセスの悪さ(=地元民以外が入ってこない)を逆手に取った上、住宅地の近さを活用し、前述したような「新宿御苑、砧公園のような、街の喧騒さを忘れ、癒やしを得るための公園」に焦点を当てた方が良いのではと思うんですよね。週末に子供が遊んだり、オジサンが寝転がって本読んだり、家族がピクニックするような公園。て感じで。
逆にそこはお台場、豊洲、有明(人多くて喧騒)、豊洲ぐるり公園(住宅地が遠い)には出来ないことですし、周辺の環境を考えれば自ずと「晴海ふ頭公園をどういう方向性の公園にするか」は見えてくると思うし、少なくとも今回みたいにはならなかったんじゃないかなと思います。
5.期待すること
勘違いしないでもらいたいのは別にモニュメント建設に100%反対しているわけではないです。例えば豊洲ぐるり公園やお台場に同モニュメントを作るのであればいいと思うし、アイコニックでセンスのある芸術作品みたいなものであれば大賛成でした。
ただ、残念だったのは「絶望的に色々な観点でセンスがない」点です。
もちろんしがらみ等はあるんでしょうが、もう少し考えてくれよ、、と言うところが行政に一言物申したいする部分でした。
何はともあれ、工事は中止になったわけですから、住居予定の1人の市民として、今後いい方向に進展してほしいと思うばかりです。
(高橋元気さんよろしくおねがいします。)
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