バロック音楽を聴いて涼を感じる
7月に入ってから、シフ演奏のバッハが、YouTube のおすすめ動画として上がってきました。聴いてみるとそれがすごく軽快に響いてきて、その軽快さが小気味良くて、暑い日々の中では新鮮で、そこに一服の涼を感じています。その後引き続き、家の中でも、畑でも、バロック音楽を流していまして、そうすると身体が休まるように思えるのですよね。
今日の見出しの写真は近所の海です。海も涼しげですね。
私は音楽が好きです。
音楽は好きなのですが(音楽一般が好きです)、実は、好きなのは音楽というより「音」ではないか・・・と最近思うようになりました。
このところ音の響きが心地よくて、常に空間には何かが響いていてほしいと思い、いつも音楽をかけていますが、7月はずっとバロック音楽ですよ。
バッハのカンタータ全曲のCDを持っているくらいバッハは好きです。
ピアノ曲では、バッハといえばこの人でしょうと言われている人の演奏を聴くことが多くて、他にも好みのピアニストを聴いています。
ピアニストは感情をこめて曲を演奏しますよね。その曲の流れが、自分の感情に沿い、琴線に触れ、心が動き、魂が震え・・・となれば、胸の深いところに、普段はあまり意識することがない心の奥底が共鳴して、何とも言えない感情が呼び起こされ、しばしの非日常体験をします。
好きな演奏家をいつも聴いていれば、この曲はそのような流れで演奏されるものと思い込んでしまい、そう思いながらその曲を聴いて、その素晴らしい世界に浸っていますよね。
私はいつもそうです。お気に入りの演奏者は幾人かあげられます。
で、シフのバッハを聴いたときに、いつも聴いていたのとは違っていて、その違いが新鮮で、その軽さのようなものが心地よかったのです。その後もシフのバッハをいろいろと聴いてみたり、よく知らない人の演奏を聴いてみたりすると、バロック音楽って、夏に涼を感じさせてくれる?などと思ったのです。
バッハの曲は、本当に慈愛に満ちていて、聴いていると私の世界すべてがその慈愛に満たされていくようで(カンタータやマタイ受難曲などは特にそうですね)その響きと音の調和はこの世のものとは思えず、胸に深く浸み込んでくる温かみと歓びに身を震わせるほどですが、そのようなバッハだけではなくて、このようなバッハもあり、それが私の別の感覚に何かを呼び掛けてくれているように思いました。
軽快なバッハは、心地よくて、楽しくて、繰り返しもリズムもバランスよく整い、聴いているわが身は、何をしていても物事がはかどっていくような気分になってしまいます。調子よく進んでいく感じがするのですよね。
暑い夏にバロック音楽を聴いて、涼を感じています。