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osakanabunko
小泉吉宏「バースデーイヴ 」を読んだ感想
【あらすじ】
誕生日の前日、彼の一言に臍を曲げていた私は、「たんじょう日の前の日公園」に迷い込んでいた……。自分を愛してくれる人たちへの感謝の気持ちを思い出させてくれる、大人のためのファンタジー。
バースデーイヴ』を読んだ感想としては、誕生日の前日という特別な日に、主人公が自分の感情に迷いながらも成長していく姿がとても心に響きました。
物語の始まりで、彼の一言で臍を曲げてしまい、公園に迷い込むという展開が、誰しもが経験するような小さな心の葛藤を象徴していて共感できました。
誰かの言葉や行動で気持ちが揺れることって、大人になってもあるものですよね。
その後、物語はファンタジーの要素を取り入れつつ、主人公が自分を愛してくれる人たちへの感謝を思い出していく流れがとても温かく描かれています。
特に、大人向けのファンタジーということで、現実と非現実がうまく交じり合いながら、自己中心的な視点から他者とのつながりや感謝の重要性を再認識させてくれる点が素晴らしいと感じました。
全体的に、誕生日を迎える前に感じる心の動きや成長を描いた物語であり、読後には感謝の気持ちを持つことの大切さを改めて思い出させてくれる作品でした。
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