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あらためて中小企業の経営戦略を考える

戦略とはもともとは「戦(いくさ)」に勝利する術として、闘争における技術のことを戦略と言っていました。その後次第に軍事的な意味合いだけにとどまらず、闘争が伴うあらゆる場面において目的を達成する際の方策や策略のことを戦略と言うようになりました。
経営戦略とは経営における戦略であり、経営で勝利するための術を示したものになります。経営戦略の構成要素は、①ドメイン(事業領域)、②資源展開、③競争優位性、④シナジー(相乗効果)となります。



■ドメイン(事業領域)

企業が経済活動を展開する事業領域のことです。
企業が持続的に成長していくために事業活動の範囲を設定し、経営資源を集中投資するための重要な経営戦略と位置付けられています。

■資源展開

戦略実行に必要な経営資源を最適配分することを「資源展開」と言います。経営資源とは「ヒト」「モノ」「カネ」「情報」などで表現されます。経営資源の確保には、外部資源の調達(M&A、業務提携)も含まれます。不足する自社資源を補完して、迅速な事業展開を図ることが出来ます。

■競争優位性

自社ならではの独自な「強み」を構築することを指します。競争優位性のポイントは、
1. 競合他社が模倣しにくいこと
2. 顧客に価値が認められること
2点です。特に2点目は、価格競争を回避し、企業が付加価値を生み出すためにも重要なポイントとなります。

■シナジー(相乗効果)

企業が2つ以上の事業活動を展開する際、それぞれの事業を互いに関連付けて展開すると、個別に事業を展開するよりも大きな成果を得ることが出来ます。
よく言われる、1+1=2ではなく、3にも4にもなる状態のことです。

■まとめ

経営戦略策定には、以上の4点の要素を考慮する必要があります。
中小企業の経営戦略では、②資源展開で制限を受けることが多く、選択できる経営戦略の幅も狭くなります。