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黒ちくわ 黒ちくわ 黒ちくわ

道の駅 宮津は天橋立の近くにあって、天橋立そのものは見えるけど上から見えるわけではないので、有名なあの景色は見られないというちょっとイケズな場所。
京都の海というと関東勢にはピンとこないところがあるが美しい所だ。

早朝に出発してちょうど腹を空かしてたどり着いたので、なにかすぐに食べられるものを探しているとどうも“黒ちくわ“が有名だと言う。
ちくわか。できればもう少し腹にたまるものがいいなと思いながらも、名物と言われれば食べねばなるまい。
ちくわをかじるのなんて子供の頃以来だ。夕方仕事から帰ってきた親父がよくかじっていてそれをもらって食べた記憶が蘇る。
黒ちくわは大ぶりで、昔ながらのちくわの風情。早速齧りつく。

「うめえ」

青魚の濃い味が口の中を直撃する。骨ごと潰したザラッとした食感がいい。焼き立ての香ばしさが舌に絡みつく。焦げてビロビロのところもまた旨い。
勢いでもう1本。その上、これから石川まで行くのだと言うのにお土産用の太いちくわを3本買って、すぐに取り出せるようにバッグの横ポケットに挿した。

その日は休憩でオートバイを停める度にちくわを抜いてかじった。毎回日本海を見ながら食べたこのちくわ、なぜだかUCCのブラックコーヒーによく合った。

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