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笑顔のオーナーと偏屈な旅人

海外のサイトであるせいか、某宿探しのサイトだとゲストハウスがよくヒットする。
北陸での宿泊もゲストハウスを選んだ。
今回は古民家とか町家のタイプではなく、本当に築30年ぐらいの普通の民家をリフォームした宿だった。
オーナーは何かと近づいてくるタイプの人で少し苦手だった。どうも旅人を構いたくて仕方がないと言う感じ。
外でタバコを吸っていればコーヒーを入れてくると言い(断った)、銭湯に行くといえばシャンプーと石鹸を持ってくる。(借りた)。オートバイのカバーを使うかと言うので素直に借りたが。

そんなこともあって、風呂から帰ると音を立てずに静かに夕飯を食べに出て、帰ったら共有スペースを覗くこともなく2階に上がり、ベッドに寝転んでぼーっと考えた。
客も少なかったのでオーナーも暇を持て余していたのかもしれない。
たぶん ではなく、きっといい人で自分もたくさん旅をして、旅先でオーナーたちの優しさに触れてきたのだろう。
このゲストハウスも彼の夢のカタチなのかな。
でもな・・・
ベッドに寝転がってそんなことを考えているうちに寝てしまった。

翌朝は早朝に散歩がてらコンビニでおにぎりを買って公園で食べた。
戻ると玄関で待ち構えていたように笑顔のオーナーがいて、「朝食、トーストとコーヒーぐらいでしたら提供できますけどいかがですか?」と言われたので、丁寧に断った。

その後予定よりも早く荷物をまとめてチェックアウトした。
オーナー、生まれ変わったらまたきますね。一晩中語り合いましょう。

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