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隣の芝はフカフカだったけど


「世界中で売っているどんなバイクにも乗れるから」
というのが大型自動2輪の免許を取った理由の一つ。もう10年ちょっと前でとっくにおじさんになっていた頃だ。
現実的な話をすれば世界を回ってオートバイを乗り歩くなんてことはないしそんな夢もない。でも自分が納得できればいいじゃないか。
せっかくオートバイに出会ったんだから。

そんなこんなで免許を取ったはいいけれど、経済的事情というより家族の機嫌のせい(だと思ってる)で、さらに10年分ぐらいおじさんを積み重ねてから、やっとのことで、赤くてイカしてる大型オートバイのオーナーになった。

オートバイなんて所詮嗜好品だし、大型だろうが何だろうかできることは一緒だ。ではなぜ大型の免許を取ったのか。

それはやはり“乗ってみたかったから”なんだと思う。
普通免許で充分だと思っていたけれど、ツーリングに出た先で、バイク屋さんの店頭で、青く見える隣の芝が目に入らないわけはなかった。どんなかな。すげぇのかな。

そして今、「うんうん そうかそうか こういうことか」って思いながら大型オートバイに乗っている。
やっぱり隣の芝は青くてフカフカで気持ちよかった。これだったんだな。
そしてこの時間をもう少し過ごしたら、次はもう少し小さいサイズのオートバイでいいと思っている。結局どこの芝も気持ちがいい。隣の芝に踏み入れてみないときっとわからなかった。でももうわかった。
こういうことなんだって。

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