音楽座ミュージカル「シャボン玉とんだ宇宙までとんだ」10/3大阪
★今回の音楽座ミュージカル「シャボン玉とんだ宇宙までとんだ」は「懐かしくて新しい」
大阪が今回バージョンの初日なので、草月に行く頃には変わっている部分もあると思うけど、まず最初に感じたのは「懐かしくて新しい」だった。
今までは前回版からのバージョンアップで創られてきたこの作品。
今回は初演版から全部の資料を見て、「初演版に基づいて、更にシーンを足す時も過去の脚本から」更に音楽も初演当時の楽器(シンセサイザー)になっているらしい。
もう、ここまで昭和の臭いぷんぷんなのは、今の人にとっては新しいでしょ?
★しっかり覚えていないけれど、記憶の奥底にあったおぼろげな感覚が見ているうちに蘇ってきた。
私が最初にこの作品を見たのは本多劇場での最後の上演の千穐楽だと思う。次に見たのは青山劇場だったから。
当日券で行き、座布団席。いまじゃ消防法でダメだよね。なんとなく見始めて、引き込まれて、号泣して座布団から立てなかった。ストーリーの壮大さと、ラス星人の面白さと、悠あんちゃんのやぼったいけどかっこいいにはまった。本多劇場だから、そんなにダイナミックなダンスシーンは無かったように思う。青山劇場からダンスシーンがダイナミックになったのかな?とにかくストーリーに引き込まれた。
今までカットされていた場面の復活もあったし、逆にカットされたものもある。あの歌・シーン無いんだって思うけど、それはそれでありかなと今回は思う。だって「初演ベース」だもん。
★やっぱり、二人の周りの人は優しい
今回、二人の周りの人とのシーンが1つ少ない。みんなが二人の結婚を祝う所・・・。1幕最初の喫茶ケンタウリで「ここの人達みんな優しいよ。家族みたいに・・・」って、普通ならいかにも取って付けたようなセリフだけど、その言葉の通りにこの二人の周りの人はラス星人を含めて「優しい」
これはセリフとかじゃなくて存在そのものがやさしいのだ。どうしてそれが自然に伝わってくるのは、見て確認してほしい。(東宝版では結構冷たいところもあったのだけどね。)
★今回の物語は「お佳代と悠あんちゃん」二人の物語かな。
今までは、喫茶ケンタウリの人達、ラス星人、二人が軸の全部で創り上げている物語で、更に個人的には「悠あんちゃん」の物語に見ていた。
今回、先にいった新居のシーンが変わったためなのか、お佳代と悠あんちゃん二人の物語にシンプルに思えた。キーワードの夢もなぜが今までよりも「ピン」と来る。なんだこれ?
もっとも、まだ周囲の人達に着目する余裕がないので、これから見ていくことにしよう。
★お佳代との別れはあっさりと笑顔の悠あんちゃん
歴代の悠あんちゃんは、お佳代との別れの時、感極まって「お佳代!」ってよんで「愛してるよ」って言ってた。泣きながら笑顔作って。だって、10年会えないんだもん。そうなるよね。
でも、今回の悠あんちゃん泣いてなかったように見えた。オペラグラスでみているわけじゃないから泣いてるのかもしれないけど、宇宙船が見えなくなってから泣いたように見えたの。「お佳代。愛してる」の下りも、ふたりの日常的なやりとりの様に、軽く、明るく。
悠あんちゃんからみたら10年だけど、お佳代にしたら1週間。悠あんちゃんがNYに行っていた位の期間だもんね。
これも悠あんちゃんのやさしさなのかもしれない。
★私の感情のピークは最後じゃなかった
今までは最後に向けて感情が高まって号泣で立てない・・・パターンだったのに。今回はラストのミラとオリ―登場の時にちょっと泣いたけど、すぐ落ち着いた。なんでかな。上に書いた、悠あんちゃんの優しさがあの時は受け取れなかったのと、その前の迷路のシーンでちょっと醒めた(落ち着いた)んだ。
音楽の違いなのかなあ?草月ホールでもう一度体感してみよう
★年末にYOUTUBEで有料配信があるらしい
いつもの音楽座だと1週間配信だけど、YOUTUBEだからどうなるかな。この作品、ロングランで3か月位見れるようになってもいいように思うけど。
西野さんの「テーラーバートン」は2か月見れた。(配信チケットも1万枚売れている。勿論それは戦略があってだけど)
東京公演は完売だし、全国と言っても東北・北海道・九州はない。公演してることを知らない人も一杯いる。
多くの人に配信見てほしい。きっと、配信用に撮影するはず。
音楽座の配信動画は、すごいんだから。
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