「日本政治」を学びたい!と思ったときに読む本
政治の季節である。
2024年10月1日、石破茂新総裁が総理大臣に指名され、月末には解散総選挙が行われる。政治ファンの私、歓喜。選挙があった日曜日の夜は、ずっと口角をあげながらNHKの選挙特番を見て、大学時代の政治クラスタの友人とLINEで相互実況。その後、今度はネット放送のアーカイブを追っかけて1時間以上長湯するタイプ。風呂も百年の恋も冷める。一生結婚できない。
そんなめくるめく政治日程に思いを馳せまくり、かなり調子に乗っていた私。ウッキウキで以下のようなツイートを投稿したところ、それなりに多くのブックマークをいただいた。
うれしかった。
『「現代日本政治のこれまでについて知りたいな〜」というフォロワー』が推定0名なんだろう、という諦めは、誇張ではなく事実として自分の中にあった。だからこそ、この反応は本当にうれしかった。
政治とは人間がやるものであって、そして私たちひとりひとりが参加できるものである。そうである以上、政治とは本質的に「面白いもの」である。そして、政治とはこの世界を変えるものであり、多くの苦しみを救う人類の素晴らしい発明でもある。私は政治をオタク的に消費しながらも、こんな青い憧れがある。
その政治に、いかに触れてもらえるだろうか。
一助となる本をまとめてみたい。今回のnoteは、ロードマップを示すように書籍を並べる形を極力とらず、目的別に初めに取る一冊をチョイスしてみた。私は浅瀬のオタクなので、不十分なことがあるかもしれない。ぜひもっと面白い本を紹介してくれたらうれしい。本は何冊読んだっていいから。
①日本政治のこれまで、について知りたいとき
ど傑作である。
約80年の戦後政治史を300ページで描ききった新書。著者自身が断わるように、戦後政治理解の「筋書」を読者が得ることを目的とした本で、簡潔で要を得た新書らしい新書という内容となっている。
「日本政治のこれまでの歩みを簡単に知りたいな」
「私が子供のころの総理大臣って、結局どんなことをやったんだろう?」
「あのとき投票した選挙って、結局なんだったんだろう」
など、日本政治でなにが起こっていたのかを、ざっくりと理解するにあたって、これほどの一冊はない。(あったら教えてほしい)
そして、単なる入門書としてではなく、自民党一強の55年体制的なものがなぜここまで温存されてきたのかについても鋭く分析する。頭から読むというよりは、自分が知っている総理大臣、たとえば「小泉純一郎ってどんな人だったんだろう?」みたいな切り口から、その時代についてのページを開いてほしい。通史としてぜひ。
②政治について0から学びたいとき
いまの全国の政治学を学んでいる学生がたぶん読んでいると思われる一冊。
「政治学」という学問、日本政治の仕組み、この二点の基礎知識が一気にわかる良著。もともと村上先生は道州制の研究(大阪都の研究)もされていた方のようで、それもあってか「ポピュリズム」(大衆からの人気を得ることを第一とする政治思想や活動)に関する記載も分厚い。お値段が張ること、非常に”教科書”的であることがネックだが、読み手を選ばない、非常に真摯な姿勢が見える本。本当はこれを読んでほしい。
③なぜ自民党が勝ち続けるのか、知りたいとき
政治学研究のホープ、中北浩爾先生の著作。中北先生はこのほかにも、「自民党―「一強」の実像」や「日本共産党 「革命」を夢見た100年」(どちらも 中公新書)など、読者を選ばないような語り口で精力的に新書を書かれている方。本作では、自公政権の正体について分析し、特になぜ「連立」がうまくいっているのかを考えていく一冊。考えれば考えるほど、「公明党」ってなんなんだ?を学べる一冊でもある。
「自公政権とは何か」がハマり、「公明党」に関する理解を深めた方に向けて。この本こそ「自民党」とはなにか、がわかる一冊。「国政」と「地方政治」の関係性、「なぜ自民党が強いのか?(特に地方で強いのか)」がよく理解できる。よりニッチな内容を含むため、読者を選ぶけれど、ぜひ読んでもらいたい。
読んでくれてありがとう。この記事はちょくちょく更新していこうかな~~と思っているので、また私がRTしていたりしたら再読してくれると嬉しい。みんな、投票してこ!
2024.10.01 ざっくり記載して公開
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