本当の理由シリーズ~宮本武蔵は巌流島の戦いになぜ遅れたのか~
誰もが一度は耳にしたことがある宮本武蔵と佐々木小次郎による巌流島の戦い。
二刀流の宮本武蔵がおよそ90㎝の長刀使い、佐々木小次郎を倒した決闘。
勝敗を分けたのは武蔵の遅刻と言われている。
約束の時間から2時間わざと遅れ、小次郎を苛立たせた武蔵は、刀を抜き、鞘を投げ捨てた小次郎に対し、「勝つつもりならば鞘を捨てたりはしない」とさらに言葉で追い打ちをかけ動揺させ、一撃を加え倒した。
この話は教訓だったり、逸話として語り継がれている。
しかし実はもう一つ、宮本武蔵が巌流島に遅れしまった本当の理由があったんです。
時は1612年。約束の時刻から遅れること2時間、全国にその名を轟かせていた剣豪・宮本武蔵は巌流島に降り立った。
武蔵「小次郎、待たせたな」
小次郎「遅いぞ、武蔵」
刀を抜き、鞘を投げ捨て、小次郎は武蔵に一気に襲いかかった。
武蔵「小次郎、敗れたり。勝つつもりならば大事な鞘を捨てたりはしない」
武蔵は苛立ち勝負を急いでいる小次郎の長刀を片手でさばくと、もう片方の刀で小次郎を一撃で仕留めた。
小次郎「時間に遅れるとは・・・、卑怯な手を・・・」
小次郎は、武蔵を鋭い眼光で睨んだまま息絶えた。武蔵は小次郎に背を向け、小舟で巌流島を後にした。
武蔵「ただいま~。乙姫、今帰ったぞ~」
乙姫「おかえりなさい、武蔵様。ご無事でなによりです。勝負にまた勝ったということですね」
武蔵「もちろんだ。ワシが負けるわけないじゃろ。ただ約束の時刻に遅れたせいで小次郎、カンカンだったぞ」
乙姫「えっ、わたしのせいじゃありませんよ~~だ」
武蔵「なにを言っとる。お前のせいじゃろうが」
乙姫「なんで私のせいなんですか?」
武蔵「お前がワシが出掛けようとしとるのに、「行かないで、私と小次郎どっちが大事なの?」なんて言うから、遅れてしまったではないか」
乙姫「武蔵様がすぐに「わたし」って答えてくれたら遅れずに行けたのに、プ~ン」
武蔵「もちろんお前のほうが大事だが、小次郎は小次郎で命を懸けて勝負に来ておる。故にその質問には容易く答えられんじゃろうが」
乙姫「もう武蔵様ったら真面目なんだから」
武蔵「とにかく金輪際、出掛ける間際にあのような質問は禁止じゃからな」
乙姫「はぁ~い。でちなみに私と決闘どっちが大事なんですか?」
武蔵「お前に決まっておろうが~」
乙姫「もう~、武蔵様ったら~~」
次の決闘で武蔵が家を出ようとすると、大きなクモが出たから行かないで、という理由でまた武蔵は戦いに遅刻してしまうのだが、その話はまたどこかで・・・