妻子もちの警察官 短編小説 続き
その後病院の敷地内で何回もゴリマッチョ警察官にキスされたことはいつまでもありません。
結局、私は彼のパートナーにはなれませんでした。
でも、医師として彼の治療ができたこと、彼の体に私の治療痕を残せたことはこの上ない幸せでした。
きっと彼の治療をしたときに私は最後の切り札を使ってしまったのでしょう。
パートナーにはなれなくても、医師と患者の関係にはなれる。その切り札を使いきった頃、私は移動になりました。
診療室での治療が今生の別れとなりました。
出会えたことに後悔はありません。
一つわがままを言われてもらうとすれば、
生まれ変わったら結婚してください。
完
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