映画監督も手がけるミュージックビデオ
こんにちは。
ミュージシャンのMVには映画好きも唸るような完成度のものが多々あります。かなりこだわりあるものや、最新技術を使ったもの、映画監督がかつて手がけたものもあったりします。
今回はそんな中からもボクが好きなMVをいくつかご紹介します。
OK Go 「I Won't Let You Down」
まずは、映画監督のものではないですが、MVが毎回すごすぎるでおなじみのOK Goです。
これはもう本当にすごいです。
室内から室外へ、そして空撮へと続く一連の撮影は全編ワンカット!
アナログにしてこのデジタルな動き。
さりげなくやっているようだけどものすごく人力で大人数(総勢2400人だとか!)の連携プレー。一回でも間違ったらアウトなんです。。
ワンカット風の映画もありますが、本来の全編ワンカットとはコレ!
だからこそ、CGで何でもできちゃう世の中でこのアナログな手法がココロに響くんだと思います。
ちなみに冒頭のAD女子は、Perfumeの三人です。
そして舞台も日本、スタッフもダンサーも日本人なんです。
[監督:関和亮]
カイリー・ミノーグ 「Come Into My World」
こちらは、映画監督のミシェル・ゴンドリーによるカイリー・ミノーグのMV。
これもかなりすごいです。
ミシェル・ゴンドリーは、ビョークのMVで有名になって、ケミカル・ブラザーズとかホワイト・ストライプスとかいいMVが本当にたくさんあるんですが、今回はこちらをセレクト。
曲のループに合わせて場面が重なっていく感じがすごい。
カイリー・ミノーグ以外の登場人物も変化しているので何回でも見返しちゃいます。
[監督:ミシェル・ゴンドリー]
▼ミシェル・ゴンドリーの代表作『エターナル・サンシャイン』
ファット・ボーイ・スリム 「Weapon Of Choice」
続いては、映画監督のスパイク・ジョーンズによるMV。
スパイク・ジョーンズもミシェル・ゴンドリーとともにMV出身の映画監督の代表格です。
タランティーノ作品でもお馴染みで強面の俳優クリスファー・ウォーケンをコミカルに躍らせるという…笑
でもミュージカル出身なだけあって、ウォーケンが結構上手い。
他のMVでもそうですが、スパイク・ジョーンズのアイデアは本当にユニーク。
The Pharcydeの「Drop」では全て逆回転で練り歩くのが面白いのでそちらもおすすめです。
[監督:スパイク・ジョーンズ]
▼スパイク・ジョーンズの代表作 『マルコヴィッチの穴』
ナイン・インチ・ネイルズ 「Only」
そして、映画監督のデヴィッド・フィンチャーによるMVです。
フィンチャーもMV出身として有名な監督です。
これもすごいですね。
とてもシンプルなんですが、打ち込み音が立体的にアーティストの姿に可視化されていく感じとか当時は衝撃でした。
映画『ドラゴン・タトゥーの女』のオープニング映像なんてほぼMVなんですが、すごくカッコイイ。
そんなとこにもMV出身の特徴が出てますね。
[監督:デヴィッド・フィンチャー]
▼ディヴィッド・フィンチャーの代表作『ファイト・クラブ』
マイケル・ジャクソン 「スリラー」
最後は、キング・オブ・ポップのマイケル・ジャクソンです。
こちらは説明不要かもしれませんが、ミュージックビデオの位置付けを決定的に変えた作品です。
さすがマイケルというほかないですが、自分の世界観を表現するためにまだプロモーション用の映像が重要視されていなかった時代に、映画監督のジョン・ランディスに依頼し、一般的な制作費の10倍もの予算を使って作り上げました。
映画監督がMVを撮影したのはこれが初だと思います。
マイケルはプロモーションビデオではなくて、"ショートフィルム"という言葉を使って「映像素材」ではなく「作品」として表現しました。
[監督:ジョン・ランディス]
▼ジョン・ランディスの代表作品
MVとMTV
1980年代に入ってからミュージックビデオが大量に作られるようになったのですが、そのキッカケとなったのは、MTVです。
とてつもなく影響力を持っていた音楽専門チャンネルのMTVで取り上げられない音楽は若者に認知されなくなってしまうので、MVを作ることが当たり前になっていきます。
今で言ったらSNSや音楽配信用にプロモーションするのと一緒ですね。
MVの歴史は、ビートルズが新曲のPRにあっちこっちのテレビ局に出向くのが忙しすぎて難しくなり、宣伝用の映像にして各局に送ったのが始まりだという説があるんだとか。
最後に
面白いMVや、有名映画監督が手がけた作品は洋邦ともにたくさんあるので、色々チェックしてみるととても楽しいです。
YouTubeに上がっているものも多いのでこの時期ネット見る事が多ければぜひ楽しんでください。
今回は代表的なものをわずかだけ紹介させていただきました。
また他の作品も別の機会に紹介できればと思います。
最後までありがとうございます。