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BELOVED 〜もうどれくらい歩いてきたのか〜
死。生まれた瞬間から人はみな死に向かって突き進んでいく。誰もが避けられないけれど、思わぬ早い死は人を深く悲しませる。
もうどれくらい歩いてきたのか。。。
面倒な恋を投げ出した過去。。。
この導入の一節を聞いただけで涙がどっと流れてくる。
大学時代、カラオケが大好きだった私は、何度も友人や仲間と足を運んだ。本当にへたくそだった。本当に、本当に。でも、それでも歌うのが好きだった。
高い声が出なくても、懲りずに何度も歌い続けた。そんな私の歌を聞かされていた友人たちには、今でも申し訳ない気持ちがある。だけど、あの頃の私は、信じていた。何度も挑戦すれば、出ない声もいつか出るんじゃないかって。
ある日、奇跡のようにそれが起きた。GLAYのBELOVED。それまでは全く出なかった高音が、ふとした瞬間にポンと出た。その瞬間の喜びは今でも忘れられない。そばにいてくれて、私の歌をめちゃくちゃ褒めてくれたNちゃん。大学4年の時だった。
彼女は特別な存在だった。楽しい時間を共有し、苦しい時もそっと支えてくれた。甘酸っぱくて、心が温まる思い出の一つひとつが、彼女との日々には詰まっている。
最近、家庭のごたごたもあり、ふと思い立って彼女にメールを送ってみた。最後にメールしてから10年ぶりだろうか。カラオケに行っていたあの頃から数えると、実に25年ぶりの連絡だった。
一週間たっても返事が来ないので、アドレスが変わったのかと思った矢先、一通のメールが届いた。送り主は彼女の旦那さんだった。メールには、彼女がガンと闘病したこと、一度は回復したこと、お子さんが3人いること、などが書かれていた。そして最後に、、
“半年の闘病の後、2022年x月にNは霊山へ旅立ちました。”
楽しかったけれど、苦しかった、甘酸っぱい大学時代の一番良い時間を一緒に過ごした彼女が、もうこの世にいない。そう思うと、生きるということがどれほどはかないものか、深く考えさせられる。
生まれたものは必ず死を迎えるけれど、その間に何をするのか。私は、今もこうして生きている。そのことに感謝し、この"生"という時間を楽しんでいかなければならないと強く思った。
最近聞いてなかったGLAYの『BELOVED』久々に聞いたら涙が出てきたよ。
"やがて来るそれぞれの交差点を 迷いの中立ち止まるけど
それでも人はまた歩き出す
めぐり合う恋心 どんな時も自分らしく 生きてゆくのに
あなたがそばにいてくれたら
Ah 夢から覚めた これからも あなたを愛している"
https://youtu.be/2RY39bE8X78?si=6FjwyLLYXFuAOCTP