光通話の真実
仏十大弟子の最長老の名でもあった「カッサパ(迦葉)」は、「光を飲み込んだ」という意味なのだという。
ながらく、「そんなもの飲み込んでどないすんねん!」と鼻で笑っていたのだが、世界を滅ぼす劫火が発生した際の避難場所に指定されている第二禅天に位置する「光音天」では、皆「音声ではなく光で会話する」という話を思い出し、さらに「仏の口は金色」、いやむしろ「全身金色」であるなどという話も思い出し、これまた漸く悟った。
ここで言うところの「光通話」や「金口」とは、決してホタルみたいに光の強弱を信号に使うという話ではなく、また唇が金属製だというのでもなく、話す言葉がいちいち感動的な「エエ話」であるということの比喩なのだ。
さらにブッダレベルになると、「話す言葉がまばゆい」ばかりでなく、「黙っていても全身から放たれるオーラがハンパなくまぶしい」ということで、「金身」の謂があるのだ。で、「ひょっとしてコイツら、光でも飲んだんちゃうか?!」ということで、飲光氏(カッサパ)の名がついたのではないかと、今更ながらに気づいた次第。
他に「匂いで会話する」という世界もあるという。
そこは「一定以上の修行レベル」に達した者たちだけが集う場所で、その世界に触れたものは、たとえ修行の足りない人であっても暫くはその匂いがするのだとか。
そして、その人がその匂いをかぐことで受け取った情報を完全に自分のものとした時、匂いは消えるのだそうだ。
一知半解を振りかざす人のウザさを「くさい」とか、「○○臭がする」などと表現することがあるが、これはつまり、このコンテクストから理解され得るのではないか。
2013年11月2日記す
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