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日米ベースボールの違い
いよいよ昨日からワールドシリーズと日本シリーズが始まった。日本に住んでいる時は良く甲子園球場に行った。アメリカではドジャーススタジアム等居住地近くの球場に観戦に行ったものだ。アメリカから帰ってから日本の球場には行かなくなった。それは偏にウルさい笛太鼓の応援が嫌だからだ。
最後に行った甲子園球場では阪神広島戦だった。運悪く広島応援団の傍の席に座ったがウルさくて頭が痛くなっ途中で帰宅した。僕達は試合を観戦しに行っているので、応援を聞きに行っているのではない。高校野球なら応援合戦も有りだがプロの試合で選手の動きに集中できないのは如何なものか。
アメリカのベースボール観戦も良い事だけではない。ウルさい笛太鼓は無いが、少し鼻につくアナウンサーが試合を盛り立てるために喋りまくるのは好きではない。それから引き分けという概念がないので、終盤に大差がついていると負けているチームは試合を投げて適当にゲームを終わらせる傾向だ。
さて、日本の経済成長が過去30年にわたって止まっている縮図が日本のプロ野球にもある。GDPがアメリカの4分の一になり下がった日本だが、選手の給与合計ではドジャースが300億円で阪神タイガースが20億円程度だ。球団売り上げは大谷効果でドジャースが900億円で阪神タイガースが400億円。
せこく目先の儲けを優先し選手や監督を使い捨てする日本の球団の縮図だ。
本来阪神タイガースの選手の給与合計は70億円位あってもいい筈なのに選手は抑え込まれて球団だけが儲けている。給料日本一のソフトバンクですら合計30億円だ。今、国民の実質所得がマイナスで会社だけが儲けている縮図そのものだ。だから才能ある日本選手の多くはメジャーリーグを目指す。ファン憧れのスーパースターになるにも球団や親会社が邪魔をしている訳だ。
選手年金もアメリカと日本は大違いだ。僕の知っている数人の元阪神タイガース主力選手は自己破産して晩年を迎えている。若い時から野球に明け暮れ人生をささげて生きて来たプロ選手にとって、球団側や野球機構がセーフテイネットを十分に張り巡らす必要がある。アメリカの方が数段優れている。
ベースボールで一番大事なのはファン、次に選手、その次にチームの筈だ。
日本球界では親会社が偉く、残りのファン、選手、チームは駒に過ぎない。
時間差でワールドシリーズと日本シリーズをTVで見るにつけ、日米の格差。
選手、マーケテイング力、興行力、そして両機構の実力と実行力の差が白日の下に晒されてしまう。日本の社会システムの歪みが野球にも現れている。鋭い視点で両方のベースボールと古い野球の違いを観戦しようではないか。
4Aからメジャーへ辿り着く気の遠くなる道を辿り着いたメジャーリーガー達。原石から輝く宝石になったドジャース、ヤンキースの選手達。リトルリーグから高校野球、プロ野球選手になり原石から宝石になったベイスターズ、ホークスの選手達。残念ながら日本では原石が小さな宝石止まり。メジャーリーガーは大谷の様な原石が大きな宝石になる可能性を秘めている。
日本の野球界もファンも現状の守りの姿勢から日本でも大谷の様な逸材が大きな宝石に変身できる様に意識改革をしようではないか。そして韓国、台湾からも日本球界が逸材を発掘して宝石にして、アジアリーグでも開設してアジアスポーツ友好の啓蒙活動を始めよう。米国に負けないで日本が動こう。