シングルスピード
ちょっと戯言だけれども。
脳幹出血でリハビリ生活がいまだに続き、平衡感覚が無くなりフィジカル的にも再び乗ることが難しそうな気配がしている今日この頃。
想い出が巡る。
いつのころからだろう?、シングルスピードが好きになったの。
いつしかのめり込み、様々なイベントに出るようになったものだ。
nobeyamaCXのエキシビジョン的なSSCX,シングルスピードMTBの祭典SSJ、その延長線上にSSWC。
僕的に素晴らしい時を過ごせたものだ。
事の発端は野辺山は滝沢牧場でのシクロクロス、nobeyamaCX.。
ここには1回目から訪れてて観戦、参加は2回目から。
最初の時はバイクはギアードで出たかも?。
そしてここで初めてシングルスピードのレースが行われるとあって、ショップでクロモリシングルに手を出したのが発端。
それまでに少しはシングルスピードの文化?ってのには知見はあったけど、そこまで詳しくもなかった。
海外の雑誌で見る程度だ、仮装してハッピーな感じのお祭り騒ぎ的なものとばかり思ってた、実際そうなんだけどね。
いざ、出てみると仮装はするんだけどそんなハッピーってわけでもない、
シクロクロス経験者ならばギア固定の苦しさは解るのではなかろうか。
あのコテコテの路面を固定ギアで走る辛さが・・・、テクニックのかたまりである、ましてや仮装してなど普通の人は敬遠するだろう。
僕の場合もサンタクロースに扮しての出走、口髭が呼吸のたびに口にまとわりつき大変だった。
初めてのシングルスピードでのシクロクロスは地獄でもあったが、今でも交流のある友達たちと素晴らしい時間を過ごせたのもある。
時系列的にこの翌年かな(どこからが始まりだ)?、それとも野辺山シクロクロスの前か?。
相模湖でSingleSpeedJapan(SSJ)にも参加、これも今でも繋がっている友人たちとの交流の始まりだった。
そしてこの時にはシングルスピードCXを手にした僕はこれ以後何をするにも結構な頻度でシングルスピードになってしまう。
そもそもマウンテンよりシクロクロス、ロードバイクよりシクロクロスになっていた僕にディレーラーのジャムりが無いシングルスピードは正に理想の自転車だった、トラブルが少ないのがいい。
登り坂っていう苦痛を除けば。
元々自転車の入りがMTBで次にロード、すぐさまシクロクロスだった僕、
エアボリュームがあるタイヤ、少々粗く扱っても大丈夫なブロックパターン、そして69er(みんな覚えてる?)とか出てきてホイール径が29インチも見えてきた時代に、その辺を飲み込んでしまっているシクロクロスバイクというバイクは丁度良かった。
たまたま憧れの選手がMTBにドロップハンドルだったり。
また自身もJシリーズに帯同するようになり、いつしかファンになったそれとは違うMTB選手が乗ってたブランドのシクロクロスフレームがたまたま良く行ってたショップにあり、丁度いいサイズがあったのが事の発端、結構オールマイティだったし。
そのシクロクロスバイクを重宝していた僕はだいぶん色々なイベントにシクロクロスで出るようになった、王滝の42kmにもシクロクロスで出てたから・・・、軽いのが良いんよw。
その次はいよいよ本題のシングルスピードにガッツリ興味が出てきて、そのころには偏った?知識を頭に詰めていた。さぞかし普通(コア?)のスポーツバイクショップにはメンドクサイ客にかわっていただろう。求めるパーツがややこしい、普通のショップでは不良在庫になりえそうなものを求めるようになってきた。この時はそんなことも微塵にも感じていなかった。
常備してあるような店舗はありがたい、ギアとかチェーンとか。
普通オデッセイのチェーン、ACSとかシマノでもピストの厚歯用じゃなくてアーモンドチェーンとかフリーコグとかメンドクサ過ぎ!、絶対にそんなに売れない。
野辺山のシクロクロスも2回目からは毎年出るようになった、特にシングルスピードのクラスに至っては倒れた2019以前はずっとサンタで出てた。
最初のころはC3とシングルと両方のバイク用意して出てたがそれもシングルだけに変わっていった。
勿論シングルスピードに染まってからはSSJの方にも毎年参加していた、相模湖、26イズム、岩岳、なかなか酔狂的なコースだ。
時は流れて自分のクロカンバイクも変速機が取り除かれたり、なんかスタイルが変貌していった。
26インチバイクなんかは速攻だった、テンショナー使って変速機を外すだけ。
ましてやこれだけシングルスピードのイベントに出てると自ずと日常からシングルスピードのツーリング(ポタリング)になってしまう。
そんなところに29インチのSSMTB入手、これにはとても重宝した、何せ29インチのSSMTBでは26インチとひと漕ぎの進み具合が違うしギャップのクリア具合も違う。
競技の方でも世間的に26から29に移行して、ギャップ、ジオメトリとかが落ち着いてきて、パーツもいろいろ出てきた。
そんなこともあってツーリングとかもマウンテンドロップのハンドルに交換したSSMTBをかなり使った。
当然SSCXも重宝する。
でもね、SSでのポイントはギア、まったりギア比がイイ。
たまたま僕の持ってるシングルスピードが、SSCXの方はトラックエンド、
SSMTBはエキセントリックBB(ボトムベアリング)って言って、BBが偏芯構造なもの(エキセンってだけでヤヤコシイかも)。
どちらが使いやすいかは触ってる人ならばわかる、絶対にエキセントリック。
それにそれが当たり前なのかはわからないけど、SSMTBの方はエキセントリックBBにディスクブレーキ。
ディスクブレーキな事によりギアの歯数を変えて偏芯してチェーン長が変わってもブレーキの調整までは要らない。
これがSSCXの方で、トラックエンド、カンチブレーキならどうだろうか?。
ギア比を変え、チェーン長が変わって調整するところは、トラックエンドのテンション、ねじを締める緩めるをして、左右同じテンション張って、それからカンチブレーキの挟む位置の調整。
これが物凄くメンドクサイ、乗る前の儀式だ。
この儀式が2台で全く違う。
用途も違うけど、またこれが楽しいのもある。
SSCXのときなんかは試走してギア交換とかしていると慌ただしい、なにせ自分のクラスが結構朝すぐとかだったから。
このシングルスピードにはまっていった理由はなんだったっけ?、思い返すと何点かはある。
シングルスピードで競技しても、僕の場合はシングルだし・・・と割り切ってしまえる、甘えられる、逃げ道があるのも一つ。
邪道だ。
その代わりに踏み続けなければならないが。
もう一つ上げれるのはちゃんとした理由でジャムるトラブルがないこと。
これに関しては当然ながら変速が無いし当然それを補うため為にはこれもそれなりのフィジカルがないといけないのだが・・・。
見た目のシンプルさとか理由を上げたらもう少し出てきそうだ。
SSMTBの写真を見直しているとギア比、チェーンが良く変わっている、変えてるということはやはり交換が容易な方が使用頻度が多くなっている理由だろう。
SSCXは乗らなくなっていったか?というとそうでもなく、シクロクロスで泥レースの時、平坦路が多くて何とかなりそうな時は使っていた。
何とまぁ数奇な・・・。
この十数年での思い出は今でも忘れることはできない、便利なもので過去の写真などが今はすぐに見ようと思えば見れるのだから、振り返る。
最近は少し国内では盛り上がりに欠けているような気もする、ちょっと寂しい、ピストクリテや悪路固定俱楽部とかあるけど。
そもそも最近の物価高騰も理由の一つかもしれない、趣味の自転車のそのまた延長線上にある位置なのだから、装備的に変速機無いし安くつくのだけれども。
願わくばあの頃の様にもう一度盛り上がりを見せてほしいものだ、そして自分も復帰できればいいのだけれど・・・。
最後に思うことがある、最近物凄く思うこと。
フィジカルが同じで多段のCXバイクとSSCXを乗ったとしてどれくらい差異が出るのだろう。
フィジカルのピークは自転車に問わず若い、技量のスキルも出てくるからこうだ!とは絶対が無いとは思うけど。
今のご時勢、コロナ禍が過ぎて少し前の音楽イベントのグミの件等を垣間見ると、昔僕がしていたようなサンタがお菓子を配って走っているってことが少し難しい気がする。
そもそもそれをしていた僕が今こんな風になってしまったからどうにもならないのだけれども・・・。
僕が過去にお菓子を会場で配っててそれをもらって、来てよかったってなってくれてたら嬉しいし、その中から一線で活躍するような選手が誕生してくれたらこの上ない。
叶うならばもう一度シングルスピードに跨りたい。
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