面接で負けないための3STEP その2

皆さんこんにちは、ジュンスケです。

6月15日掲載の「面接で負けないための3STEP その1」では、採用面接で自分の人材価値を最大限に伝える表現方法として『PREP法』をご紹介しましたが、今回は「その2」として、面接官の記憶に残る」 ための 「三要素」をご紹介します。

人事担当者は上司に紹介しやすい人物を合格させる

皆さんは面接の際、面接官がどんな基準で合格者を選んでいるか、ご存知でしょうか。
通常、採用選考は進むにつれ上席の担当者と面接するようになりますが、次回選考の面接官となる幹部や役員は面接の参考として、前回面接した人事担当者にこう質問します。

この子どういう子?

企業内の上席の人間ほど選考に充てられる時間が限られるため、より「将来の企業成長に資する有能な人材と面接したい」と考えます。
したがって採用を任されている人事担当者はこの期待に応えるために、自身が面接する時に就活生の長所、特長、価値観を可能な限り吸い上げようとするんですね。
ですから、企業にはそれぞれの「採用基準」があるものの、同時に、より説明しやすい、具体的な情報や印象を提供してくれた学生の方が安心という心理が働くことは皆さんも想像に難くないと思います。
実は、「上司に紹介しやすい人物かどうか」が重要な軸になるのです。
言い換えてみれば、面接で合格しやすい学生とは面接官の記憶により多くの情報を残せた人物とも定義することができるわけです。

より多く自分の情報を面接官の記憶に残す方法

これには次の3つのポイントが挙げられます。

人事担当者の記憶に残るための3ポイント

➀具体性をより高めた内容で話す

具体性を高めるとはつまりより具体的に話すということですが、この「具体的に」というのは、目をつむって話を聞いていてもその情景を思い浮かべられるかどうかということです。
そのためのポイントとして「数値で表せるもの」、「固有名詞や情景修飾」を込めると相手に伝わりやすくなるのですが、ここで言う「数値で表せるもの」とは例えば時間や頻度、期間、人数、回数などが挙げられます。「固有名詞や情景修飾」は連想や特定しやすい物や場所、人物を指します。

■数値で表せるもの : 時間や頻度、期間、人数、回数など
■固有名詞や情景修飾 : 連想や特定しやすい物や場所、人物


前回の「面接で負けないための3STEP その1」でお見せした「良い例」と「ダメな例」のうち、「良い例」がその好例です。

②前後の「比較」を取り入れ「成長」をアピールする

選考担当者が気にするのは、実は留学やボランティア、アルバイトでどんなことを経験たのかというあなたの「経験」よりも、そこから何ができるようになり、何を学び取り、今後どうしていきたいのかというあなたの「成長」度合です。
その内容をより際立たせるために、以前はこうだったけれど今はこうなったと差分を示して自分の成長度合をアピールしてください。
その差分を説明するために数値や名詞を取り入れるのは賢い方法です。
そうすることで、就職後に努力してくれそうという期待を選考官に持たせることができ、好印象を与えられます。

③「実績」ではなく「学んだこと」を盛り込む

よくエントリーシートや面接では「学生時代にこれこれこういう経験をしました!」と自身の「実績」を誇らしげに話してくれる人もいますが、実は選考担当者は実績よりも、そこから得た学びを説明してくれた学生を好みます。
実績は実績であって、あくまであなたの「過去の情報」でしかありません。大切なのは「経験から学び取ったこと」であって、そこに経験した内容の稀有さや貴重さは関係ありません。
実際、先日6月1日に総合商社の面接官をした時に、アメリカ留学していた学生と毎朝のランニングを3年間継続している学生とがいたのですが、僕ら選考官は後者の学生を通しました。前者は自分の留学という経験のみを話し、後者はランニングの経験から「継続は力なり」と「毎朝近所の風景を見ることで刻々と世の中は変遷している」という“学び”を説明してくれたからです。
ガクチカで「他の誰も経験していないようなネタ」を探す必要はありません。ぜひ自分の価値観から自分が「学び取ったこと」を話してください。

おしまいに

今回は面接に特化した内容で記してきましたが、これはエントリーシートや履歴書作成にも大いに当てはまります。
今回説明したポイントを、ぜひご自身の書類作成の参考にもしてください。
書類でも面接でもこの3点を押さえておけば、十分に人事担当者の脳裏に皆さんご自身を記憶させられるようになります。
次回は「面接で面接官と“合格”引き込む世界観づくり」をご紹介します。