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「あいつ絶対、新生児からおむつ卒業までオールパンパースだったタイプだな」
「なんですかそれ。ディス?」
「高貴な生まれってことだよ」
たしかに言われてみれば、育ちのよさそうなたたずまいではある――決してマミーポコパンツを否定しているわけではない。
湖面は穏やかな風に撫でられ、ちりめんのような細かな波に、太陽光がキラキラと反射している。
枕辺さんは目を細めて、湖の具合と彼の挙動を、注意深く見ている。
僕はふたりの意図が汲めないまま、その少しうしろで、『何か』とやらが起きるのを待っていた。