推し短歌 『沼底推し問答』
便箋に滲んだ「好き」の重さよブルーブラックのさじ加減悩まし
甘すぎず、無難すぎず、品よく。
便箋を選んで、インクの色を選んで、言葉を選んでも、あふれだしてしまう巨大感情に頭を抱えたくなる。
ファンレターは難しいものです。
白軸の万年筆が知っている三千回の「ご自愛ください」
実際に「万年」書けるわけじゃないでしょうが、永く使えるといわれる筆記用具・万年筆。
わたしも何本か愛用していて、ファンレターを書くのに使ったりもするのですけど(つまりは、万年筆自体も一種の「推し」なん