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2020年ポップソング10
2020年は激動の年とも称されるが、自分にとってどんな1年間だったかは聴いていた音楽、観ていた映画を振り返ることがそれになる。
どんな曲を2020年僕は愛聴していたのか日記のように書き溜めとこうと思う。
外国語の音楽(洋楽とあまり使いたくないので)と日本語の音楽では聴き方が全く別のモノなので今回は外国語の曲から10曲選んでみた。
(僕は日本語ネイティブで、他に日常的に使える言語はないので、自然と歌詞が頭に入ってくるモノとそうでないものは聴き方が異なる)
心から「スキッ!」って思えて音の聴き心地が良い曲を選んだ!
プレイリストを作ったので聴きながら読んでくれたらなにより。(いちよ順番も悩んで考えた!)
https://music.apple.com/jp/playlist/2020%E5%A4%96%E5%9B%BD%E8%AA%9E10/pl.u-8aAVVByuvBbZLr
no.1 ハイム/Los Angel
始まりのサックス&ドラムの音により一瞬で彼女達の曲の世界に導かれる。郷愁的でノスタルジーなサウンドに合わせて曇ってよどんでいる現在のL.Aに自分の気持ちを重ねて、愛している故郷だがそこを離れるといった曲。
2番では<<New York is cold>>の歌詞と共に雨のようなピアノサウンドが入ってくる。風景と音、気怠い歌詞が気持ち良く絡み合っている素敵な曲だ。いつかワンス・アポン・ア・タイム・イン・ロサンゼルスになるのだろう。
no.2 Waxahatchee/Can't Do Much
K-popとヒップポップしか聴いてない時期にバンドサウンドが耳に合わないなぁと思っていた中、テイラースウィフトやボブディランによってカントリー音楽の音の良さ美しさに触れた。中でもこの曲はアコースティックギター、エレキギター、ベース、ドラム、歌の5つだけでシンプルに構成されてて全ての音を同時に感じられる、自分の好きなバンドの音ってこれじゃん!!ってなった。シャムキャッツの「Friends Again」を聴いた時と同じ感覚だ。
耳に疲れを感じている貴方にオススメの1曲です。
no.3 テイラー・スウィフト/tis the damn season
季節や場所により昔を思い出す、忘れることのできない過去への歌。出だしのギターのリフの音が良すぎる。コーラスでは低い声と高い声により1つの歌詞が2人によって歌われているように感じる。曖昧な感情の表現として素晴らしい。「folklore」以降のインディーロックを纏ったカントリー女王はあざとさを含めても好きにならずにはいられなかった。
no.4 Powf&ビーバドゥービー/death bed(coffee for your head)
BLMが起こったことで黒人のヒップポップは怒りとエモーションに満ちていた。聴き心地が良いラップを自分は求めていた。とにかくフローの気怠さが自分の気分に合ってた。歌詞を調べたら恋人を無くして死を待つ男性の歌で、相当重い歌だった。外国語だからこそ気楽に聴けていたということだった。サンプリングの曲(ビーバドゥービー/Coffee)もとても素晴らしい曲なので聴いて欲しい。
no.5 フィービー ブリジャーズ/kyoto
フィービーブリジャーズ本人が京都にライブをしに行った時の体験記。数日しか滞在していないのに、サウンドから京都をめちゃくちゃ感じる。京都出身のHomecomingsのHURTS、くるりのファンファンが吹いてるんじゃないかと思わせるラッパ。どこか聴いたことのある親近感のある音を感じさせてくれた。ロストイントランスレーション。
no.6 ビリー・アイリッシュ/my future
一聴して歌詞が気になった不思議な曲。それで歌詞を調べてみると、めっちゃくちゃ共感してしまった。「今の私は寂しい奴だと思われてるみたいだね、誰かと一緒じゃないと幸せじゃないらしい、でも私がその誰かなんじゃない?」
良すぎる!大ヒットによる世界との歪みの中で自分と向き合うことで曲を作っているビリーだからこそ描ける歌詞でもあるし、とても素敵。
途中から入ってくる打ち込みと繊細な歌い回しがたまらん!
no.7 TWICE/CRY FOR ME
TWICEは完全に覚醒状態に突入している。
「FANCY」以前以後で大きく変わった曲のテイスト。ザ・ウィークエンドのBlinding Lightを想起させるニューレトロの曲「I CAN'T STOP ME 」を越えて2020年最後にふと発表された曲がCRY FOR MEである。アイドルグループにありがちなボーカルが複数人いることで曲の雰囲気が壊れてしまうこともない。遅いのか早いのか分からないBPMに徐々に焦燥感を増していく構成は「私のために泣いて」という女の子の感情が上手く出ている。
ただのアイドルグループだと思ってる方に是非聴いて欲しい1曲。
no.8 マック・ミラー/Good News
2020年アルバム単位として1番聴いたのはこのマックミラーのCriclesだ。だから1曲選ぶのが難しかった。死後に発表された作品なのでどれだけ彼の曲への意図が反映されているかは分からない。彼の人生への後悔、許し、いやそんなことどーでもいい、いや気になる、と右往左往する感情をただ綴った歌。雲ったオルタナ感が自分の感情と近くて共鳴した。
<Bill Ryder-jones/daniel>や<ケージ・ジ・エレファント/trouble>みたいな曲が好きだった大学生時代を思いだした。
no.9 Dua Lipa/Break My Heart
初めて聴いた時はこんな気持ちいい音があるのか!ってなって一瞬で虜になった。QEENのAnother One Bites the Dustを想起するリフに時代を重ね発展した最高級の音によって、ディスコとポップの融合の完成形が誕生。
Bメロの歌い上げは強い女性のように聞こえるけど、「頭の中にはアナタしかいない」と言っていて、サビは優しい声で「家にいれば良かった、1人のほうが上手くいっていた」と歌ってる。
no.10 BLACKPINK/Lovesick Girls
無敵のスーパーヒーロー。最強!(リスナーにより作り上げられた幻想像でありポップアイコンの宿命)
2020年1番聴いた曲でもあるし、BLACKPINKのおかげで韓国熱が再発して、K-popと韓国映画を沢山追いかけた。
このアルバムは今までのBLACKPINKには無かった聴きやすさがあってハマるきっかけになった人も多いはず。Netflixのドキュメンタリーだったり完璧すぎる活動の仕方。K-popとは何なのか、本人達の問いに僕らリスナーはどう答えるべきなのか、消費社会の中でズタズタになって闇堕ちしたスーパーヒーローも観たいが、、
残酷な社会構造の中をどうサヴァイヴしていくか、彼女達の今後の活動内容から目を離してはいけない。