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「建物を持たない劇場」始めました。Landscape THEATRE

構想10年、開設準備に走り回る事約2年。この度、新たに劇場をオープンする事になりました。
Landscape THEATREといいます。

Landscape THEATREは建物を持たない劇場です。
どういう事?と思われる方がほとんどだと思いますので、少し長くなりますが、ご説明させていただきます。

劇場と言う建物の歴史は古く、皆さんよくご存知の古代ギリシャ劇場や同じ頃、古代インドでも劇場が作られていたと言う記録があります。ではそれよりももっと古い時代の劇場はどんな姿をしていたのでしょうか?それはわかっていません。
ただ、1つだけ確かなことがあります。劇場と言う建物がこの世に生まれるより、遥か前から演劇と言う芸術は生まれていたということです。その頃の演劇はどんな場所で行われていたのだろうかということを私はよく想像します。大きな山の懐や、切り立った、弾劾から見渡す海、母親の胎内を思い起こさせるような洞窟。人々は、物語を語るのにふさわしい場所を求め、そこで観客を前に物語が伝えられていたそれが演劇の始まりだったのではないかと思います。
2014年アビニヨン演劇祭のメイン会場の中でも特別な場所、ブルボンの石切場で宮城聰演出(SPAC)の『マハーバーラタ〜ナラ王の冒険』を上演する為に私が思い描いたのはそんな、「そこにある環境そのものを劇場にする」事でした。
そんな場所で自分も作品を上演してみたい。自分の作品のためだけの空間を手に入れたいそう思うアーティストの為に、組織としての「建物を持たない劇場」を作ることにしました。それがLandscape THEATREです。

Landscape THEATREは劇団ではなく劇場です。すなわちどなたでもこの劇場をご利用いただけます。まだ見ぬ風景をあなたの劇場に作り替えませんか?
Landscape THEATRE  代表 木津潤平

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