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映画週報2025/2/16-22『インランド・エンパイア』『Thunderbolt Fantasy 東離劍遊紀 最終章』『ビートルジュース ビートルジュース』『関心領域』
先週見た映画のメモです
『インランド・エンパイア』(U-NEXT)
リンチ追悼シリーズ。リアルタイムで観て以来久々の再見。自由連想法的に撮られたというが、こういうのならいくらでも観ていられる。突然踊る映画はだいたい面白いよね。
今回はリンチ自身が音楽を担当しているのだが、ノイズ・インダストリアル色が強くてかっこいい。これが2006年作で、この後けっきょく『ツイン・ピークス』の第3シリーズまで新作を撮ることはなかった(ていうか、これ自体もほぼほぼ自主映画みたいなものだった)と考えると、監督としては苦戦した人生だったのかな
『Thunderbolt Fantasy 東離劍遊紀 最終章』(映画館)
2016年にスタートした人形劇武侠ファンタジー。TVシリーズを4シーズン経て、最終回を劇場版で。見事な大団円で大満足。今年に入って見始めたぼくのようなニワカでもこれだけ感銘を受けたくらいなので、スタートから並走してきた熱心なファンの方の感慨たるやいかに。ちょっと駆け足な感じはしたので、2時間くらいやってもよかったのではという気はする。
『ビートルジュース ビートルジュース』(U-NEXT)
ティム・バートン初期のヒット作、まさかの36年ぶりの続編。テンポはいいし細かいギャグがいちいち面白くて楽しい一本。なんといってもノリノリなデフォーが最高。一方で、ウィノナ・ライダーの人生についてちょっと思いを馳せてしまうというのも確かではある。
『関心領域』(U-NEXT)
原作のほうが良いのでは……というのはさておき、構図が独特で(パンがなく、遠近法の線が中央に集まるような形、というと伝わるかな……)映画でやるとかなり不自然。加えて高精細みたいな画質もあって、ハイパーリアリズム絵画みたいだった(いつもと同じモニターで観ているのでハード的な解像度は同じはずなのに)。なんか特別なカメラを使ってるのかな。すぐ裏の収容所で起きていることに一切興味を持つことなく優雅な暮らしを送る人々を描いているからこその画面づくりなんだろう