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丹後100kmウルトラマラソン2022かく戦えり Part 1 

3年ぶりに開催された、丹後100kmウルトラマラソン。スタート前のゴタゴタから始めるととてつもなく長くなりそうなので、それは後で書くとして、まずはレースのレポートから書いていくことにする。

9月の中旬ということで、台風の影響を受けることが多いのだが、今回も例外ではなかった。巨大な台風14号が接近していたのだが、前日の予報でもレース当日の18日、台風はまだ九州あたり、影響は少ないように思われた。しかし、前夜から気温は下がらず、実に丹後らしい蒸し暑い中、レースのスタートを迎えることになる。

今回の丹後ウルトラ、序盤に2つの大きな変更があった。まずはスタート。密を避けるため、スタートは3つのウエーブに分けられ、通常のスタートの4時半の10分前の4時20分が第1ウエーブ、4時半の第2ウエーブ、そして、4時40分の第3ウエーブに分けられた。多分、ランナーの自己申告の予想タイムでウエーブ割はされたようで、遅めに申告した私は第3ウエーブに回されることになったようだ。

ということで、いつもより10分遅れでのスタート。参加者も減っていて、さらにその三分の一なので、今までに比べれば寂しさは否めないが、一歩一歩進めていくにつれて、久しぶりに味わうことのできたレースの感覚が戻ってきて、ランナーとしての幸せを噛みしめていた。

もう1つの変更はコース。今までは標高約200mの七竜峠とその前後の上り下りから、国道を通るルートに変更になり70mクラスの峠2つだけとなり、ランナーの負担は減ることとなった。(ただし復路は今まで通り七竜峠を通る)

第1エイドが網野駅の前に置かれたが、多くの人がエイドもそこそこに先を急ぐのを横目に、駅のトイレに入って一段落。スタート前にトイレに並ぶくらいならなら、ここを使った方がスムーズなので、ストレスも少ない。

そこから先は国道。道幅は狭いが早朝で車も走ってないので問題ないが、昼間は車もそこそこに走っているので昼間は試走が難しく、ここを走るのは初めて。少し進むと上りに入るが、七竜峠よりははるかにゆるく、何の問題もなく、クリア。下りにきって、勢いがなくなった頃に10km手前の2つ目のエイドに到着。

さて、今回のレースプランは、最初の60kmを7分/キロでいって、7時間。そこから碇高原の上りに入るので、残り40kmを7時間でクリアするというもの。なので、エイドでの休憩を考えると6分~6分半/キロで走る必要がある。

最初の10kmは68分。予定通り。しかし、振り返ると東の空が明るくなり始めているのだが、雲はわずか。やがて昇ってくる太陽に照られることが確定的。憂鬱になりそうなところだが、自分の心をコントロールしながら先に進む。ウルトラマラソンでは如何に自分が機嫌よく走れるかが、非常に大事なことなのだ。

こうなると、次のエイドからは暑さ対策をしなくてはならない。しっかり給水して、食べるものがあれば食べて、頭から水をかぶり、腕のスリーブを濡らし、最後に屈伸をする。これがエイドのルーティーンである。

とは言うものの、丹後ウルトラはなんでか毎年暑いので、暑さ対策は行っていた。具体的には、8月の昼休みに暑い中約40分歩いて体を慣らしてきたし、週末、夏休みには早朝に日陰の多い山道を、脱水しない程度に走ってもきた。なので、暑いのは認識していたが、暑さでモチベーションが低下するほどではなかった。

おかげで30kmまではいつも通りの感じで進んで行く。しかし、最初に異変を感じたのは35km手前の夕日ヶ浦エイドの手前。いつもなら普通に走り続けられる平坦なところで、歩きを挟まないと進めなくなってきたのだ。レース後半ならいざ知らず、前半からこんなに体が動かないのは100kmでは初めてだった。

そこからは七竜峠なので、上りは歩いて下りで稼ぐいつもの作戦。日陰も多いので、体は多少動くようになってきた。なんとか七竜峠の頂上のエイドにたどり着き、ルーティーンをこなして出発しようとして腰を上げた瞬間....

左のふくらはぎが攣ってしまう。そのまま下りだすことはできないので、回復を待つ。しかし、この時点でいつもより厳しいレースなのは間違いない。あくまで個人の感想だが,100km走ってると、途中で3回はやめたくなる時間帯が訪れるのだが、今回は早くもその第一波が来てしまった。

なんとか、下りを使って45km手前の浅茂川漁港のエイドに到着。いつもなら中学生にマッサージしてもらい元気をもらうのだが、このご時世、そんなことをやってもらえる訳がない。

エイドの変化はそれだけではない。丹後のエイドにはほとんど盛られた塩と梅干が用意されていたのだが、やはりこのご時世、ランナーが口にするモノは、おにぎりやうどん等の食事以外は全て個包装。疲労回復に効果があった(と勝手に思っている)梅干を口にすることはできなかった。

つづく

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