眠れぬ夜
ものすごーく眠いのに早朝まで眠れない日々を過ごしていた。
あれやこれや思いつくことをいろいろ試しても眠れない。
ホットミルクにシナモンを振って飲んだり、リラックスアロマを香らせたり、リラックス音楽聴いたり、お布団に入る3時間前からはノンカフェインのお茶を飲んだり。養命酒を飲んでみたり。湯たんぽを仕込んだり。
でも眠れない。
お手上げだ。降参だ。
もう眠れなくてもいいやと思うことにした。
大好きなフジファブリックの「眠れぬ夜」をYou Tubeで観ながら、「シムシム〜」と呟いたり。
ドリフターズの録画を観て爆笑したり。
お気に入りのミュージシャンの曲を聴き、歌を小声で歌ってみたり。
小説を一冊読み切ったり。
眠れても小刻みに目が覚め、また数時間眠れず、朝を迎える日々を繰り返していた。
・・・・・・・・・
ある日、そんな私に転機が来た。
それはとてもとても悲しい出来事があったからだ。
心がズタズタに切り裂かれるようなコトがあったのに、恨んだり怒ったりできずに、ただひたすら自分を責め続けた。山あり谷あり谷あり谷ありたまに山ありの私の人生の中でもトップ3には入るくらいの谷底だ。
まだそのことについては、書けないくらいキズが深い。
しかし、悲しみに暮れた数日後、
「もう一度、スタートラインに立って自分の力を信じてみよう!」
と腹を決め、メキメキ元気になり、段々と行動範囲が広がり、今では自転車で駆け回り、一日中予定を詰め込み、(まだ谷の途中で絶壁をよじ登っている状態であり、挫けそうになって落ち込むことも多々あるが。)
「今日もはなまる!生きてるだけで丸儲け!」
と自分を誉め、夜になるとバタンと眠れるようになった。
心地よい疲れで眠気がきて、大好きなnoteも見る暇がなくなる程だ。
信じられない!
自分自身もだが、私を支えてくれている周りの人達も驚いている。
そしてそんなに一気に頑張らなくて良いよと言ってくれる。
流石に動き過ぎだから、体を休めなさいと息子に諭された。
なので、今日は久しぶりに一日ゆるゆる過ごし、早々に夕飯も食べのんびりとnoteを見てみた。
また書きたいな。
下書き保存はいくつかあったが、途中で書けず止まっていた。
その中の「眠れぬ夜」を編集し、続きを書き始めた。
悲しい出来事があった時、
大好きな女友達と、息子がいろんな角度から支えてくれた。
他にも沢山の人達。疎遠になっていたきょうだいや、体の弱っている父。
自分の辛かった思いをただ聞いてくれた友達もいた。
何も状況を知らない学生時代の友達や、昔の職場の仲間からも「どうしてる〜?元気?なんか気になって。」と急に連絡をもらったりした。
心配を掛けたくなくて「元気だよー。」と嘘をついてしまったけれど、私を気に掛けてくれる人がいるんだと思うだけで嬉しくて、本当に元気になったら、その時ちゃんと話そうと思った。
どんなに頑張っても離れていくこともあるし、どんなにボロボロでダメな状態の私でも支え続けてくれることもある。
「縁てあるんだな。」
としみじみ感じた。
眠れぬ夜に何気なく読んだnoteで
岸田奈美さんのnoteを読み、キナリ読書フェスに参加したり、山羊メイルさんのステキなnoteを読んで感動して、コメントでやり取りでき、またnote書きたいなと思ったり、真夜中に息子とくだらない話をしたり。友達と夜中にラインしたり。
夜空を見上げて星座を探したり。
買いためて数年読めていなかった本達も読むことができた。
眠れぬ夜を過ごしたことで得たことも多い。
あの時間も大切な時間だったんだ。
数年前、仕事用のブログの中に「一期一会」というブログを書いた。
もうそのブログは消去されて今は見れないのだが、その当時は接客業をしており、お客様に接する時、「もう二度と会うことはないかもしれない。だからこそ、今の大切な時間を自分らしく精一杯頑張ろう。楽しんで頂き、幸せな気持ちで過ごして頂こう。」と心掛けていた。
最近の私は、体調の悪さを理由にその気持ちを忘れていたようだ。
悲しいことの後に、支えてくれる人達の優しさに触れ、縁がなく離れて行った人達を思い、私は誠意を尽くしていたのか?と自問自答した。
出来ていなかった。でも、これからまたやろう。
自分も周りの人達も大切にして、人間何があるかわからないから、今この時間を幸せでいられるように、いてもらえるようにしようと思った。
幸い、不安要素であった、ガン転移の恐れの腫瘍も良性血腫だとわかったし、ガン再発の恐れの胸の炎症もなぜか猛スピードで回復してきた。体調もよくなってきている。
またいつか眠れぬ夜が来るかもしれない。
でもそれを恐れず進んでいこう。沢山の人に優しくしてもらったから、私も沢山の人に優しくなれる人になろう。
・・・・・・
見出し画像の絵は、美術をやっている息子に依頼し、描いてくれました。
「もう眠れなくてもいいや!!わーっ!」ってなった時の私らしい。
リアル過ぎるねー!と笑った。
もう少し落ち着いたら満身ソーイングも再開しよう。