不登校の海⑫ 不登校カウンセリングを振り返る
2020年5月、新5年生になったばかりの長男が不登校になりました。noteでは長男が9ヶ月かけて学校に復帰するまでの記録を公開しています。
「はじめに」はこちら★
不登校カウンセリングを振り返る
カウンセリングは合計4回受けました。(そのうち1回は夫と一緒に受けました)
毎回長男との会話を文字起こししてみていただいたのですが、あからさまにダメ出しをされたことはありません。
なぜなら、「言ってはいけない言葉」っていうのは自分で書いててわかるからです。
たとえば「このままだと学校に行けないままだよ?」みたいな一言。
言ったところでどうにもならないし、本人もよくわかっている言葉。
こういう言葉を言っても仕方ないとわかってるんですが、自分の不安を発散させたいがためについ口から出てしまったりします。
カウンセラーのO先生に格好つけても仕方ないので、こんなやりとりも正直に書いて見ていただきました。
O先生も、私が文字起こしした時点で「ああ、言っちゃったな」って反省してることを理解しているのでしょう。
責めたりはしませんでした。
その代わり、「お母さん、これは良いですね!!」と褒めてくださった表現がいくつかありました。
そのうちのひとつが「教えてくれてありがとう」という言葉です。
長男が何かマイナスの感情を言葉にできたとき。
自分が嫌だとおもうことを口にできたとき。
「そっか、〇〇〇だったんだね…。それは嫌だったよね。教えてくれてありがとう。」
と、まずは長男の言葉をオウム返しでそのまま繰り返した後、「私はそれが聞けて良かった」という意図で「ありがとう」と伝えました。
カウンセラーさんによると、マイナスの感情を出すことになれていない子は「教えてくれてありがとう」と言ってもらえることで「言ってもいいんだ」と安心するそうです。
以来、 些細なことでも子どもたちが「マイナスの感情」を口にしたときは「教えてくれてありがとう」と言うようになりました。
最近家を引っ越したのですが、次男が「引っ越ししたくない」「ずっとこのお家に居たい」と、家を変わることを嫌がっていました。
学校は変らないのですが、仲良しのお友達と今までどおりは遊べなくなります。
前の家をすごく気に入っていたので、寂しい気持ちもあったようです。
いままでの私なら「そんなこと言わないで」とか「新しいお家も良いよ!」等と言ってしまいそうでしたが、「そっか、引っ越したくないんだね。このお家が好きだもんね。教えてくれてありがとう。」と伝えました。
引っ越すことには変わりないのですが、まずは次男の気持ちを受け止められたかな?
引っ越した今も次男は「あー、前のお家にもう一回引っ越したい。」と言います。
一方で「ねえ、このお家は良いお家だね」と今のお家を褒めてくれたりもします。
両方の気持ちが、あるのだと思います。
その都度「そっか、そうなんだね。」と受け止めています。
人って、無意識に「これは言ってはいけないことだ」と判断して、子どもの言葉に対して「そんなこと言わないで」と抑制したり、「だけどこう考えたらいいじゃん?」とポジティブ変換しようとします。
もちろんそれが悪いわけじゃないけれど。
彼らが思っていることばをそのまま一度受け取ることって、大事なことだったんだなって、気づくことができたように思います。
会話を文字起こすなんて、カウンセリングを受けなかったら思いつきもしませんでした。
だけど、文字起こしすることで自分が無意識にどんな言葉を子どもたちに向けているのか?を気付けるようになりました。
めーっちゃくちゃ、面倒でしたけどね!!!
カウンセリングを受けて、本当に良かったなと思っています。