見出し画像

Before sunrise

 『恋人までの距離ディスタンス』なんて、やっちまったな邦題で公開されてたbefore3部作の第1作。
私のオールタイムベスト5には入る大好きな作品。

 三連休に特に予定もなく、映画でも見に行こうとスケジュールを調べてたら、えーーービフォアサンライズのリバイバル上映やってる!!
 大好きな作品、とか言いながら、公開当時に映画館で見たわけじゃなく、初めてこの映画を見たのは、深夜のテレビ放映、しかも14インチのブラウン管テレビだった。それでもこの映画の素晴らしさに興奮した。その後DVD買って繰り返し見てるけど、映画館で見たことはなかったゆえ、これは見に行かねば、とウキウキしながら行ってきた。前日に予約したときは、2席しか売れてなかったけど、当日は10人くらいはお客さんいた。

 その後のサンセットとミッドナイトも見てるから、余計に初々しいイーサン・ホークとジュリー・デルピーが神々しくて、懐かしくて、じんわりと感動して。
 
 ただ初めて見た時はなんの違和感もなかったけど、30年ほどたつと、今の時代ではありえんなぁと思うシーンもいくつかあり。

 みんながスマホを持ってて、なんでも写真撮って、簡単に連絡先を交換して、手持ちの現金がなくてもモノが買えて、、っていうのに慣れてると、二人が旅の間に一枚も写真撮らないとか、ワイン代がなくて飛び込みで入ったバーでワイン代を後から送るからってワインを手に入れるとか、究極は駅で半年後に再会を約束して連絡先も交換せずに別れるシーン。
 
 もし、ジェシーとセリーヌが今の時代にタイムスリップして同じシチュエーションで出会っても、ふたりは同じように連絡先を交換せずに別れたのかな?なんてことを思わずにはいられなかった。

 もちろん時代は変わるから、それを否定してるわけじゃなくて、お互い長く生きたねっていう感慨みたいなもんで。この映画が制作されたのは1995年。私もまだ学生だった。

 それに、今もしスマホ無くしたら、私の80%は機能しないんじゃないかな。昔みたく、友達や恋人の連絡先を暗記してるわけでもなく。アルバム買ってきて写真を貼ることもなく。図書館で借りた料理本や、3分間クッキングのレシピをメモるでもなく。お気に入りの店の名前を覚えるでもなく。新聞さえ取っていないし。
 どっちがいいとかではなく、時代やからね。

 私は2作目のサンセットが一番好きなんだなぁ。ジェシーの眉間のシワの深さにべっくらこいたけど、パリの街並みも美しくて午後から夕方にかけての光の変化が眩くて、、、サンセットもリバイバル上映してほしい。


いいなと思ったら応援しよう!