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牡蠣

11月21日は、牡蠣フライの日。
今年初めて知った。

それを聞いたら、めちゃくちゃ牡蠣フライを
食べたくなった。

牡蠣って、好き嫌い別れるし、
うちの子ども達は食べないので、
我が家のメニューに牡蠣はない。

食べたくなったら、自分で牡蠣を茹でて
レモン汁絞って食べるけど、
わざわざひとり分の牡蠣フライを作ることはない。
ほかのフライものより、牡蠣フライを
上手に作るのって難しい。(と私は思っている)

去年もこの時期に牡蠣フライを食べたくなって
会社近くの定食屋でひとりで食べた。
でもそこは、最初から牡蠣フライに
マヨネーズがたっぷりかかっていて
私の求めていた牡蠣フライではなく
マヨネーズの味やった。

たまたまAくんから、
金曜の夜ごはん一緒に食べようと
誘われていたこともあり、
牡蠣フライ食べたいって言ったら、
Aくんの家の近くにおいしいところがある
というので、そこで食べることに決定。

私の職場と私の家とAくんの家と
今日行くお店の位置関係からすると、
私がAくんの最寄駅まで行って、
そこからお店まで歩いて現地集合すれば
いちばん早い。
でも、Aくんが私の最寄駅まで迎えに来てくれて
そこからお店まで行くことに。
ちょっと時間のロスな気がするけど、
せっかくのご厚意なのでありがたく
迎えてにきてもらう。

で、お店に着いて注文して待ってる間、
とんかつ屋とかによくあるタイプの
ゴマをすりこ木とすり鉢で擦るやつが
出てきて、二人でゴリゴリしながら
話しながら待つ。
私は早々に飽きたけど、Aくんは丁寧に
すりすりしてて、明らかに出来栄えが違う。
まあいいかと思ってたら、
Aくんがこうするといいよ、
って言いながら私のゴマもきれいにふんわり
擦ってくれる。
ええ子や。

Aくんは、めちゃくちゃ指がきれい。
前の職場で初めて会ったときから
なんて指がきれいなんや、って思ってた。
そういうこと言うと、セクハラやし
気持ち悪がられるので黙っていたが、
あのきれいな指で
あれこれされるのはたまらんやろな
と思っていた。
実際されても、ほんまたまらん笑
色白で指がとてもきれいな形で
ゴマをすりすりするときの動きも
すごく美しい。うっとり。

注文もさっとしてくるし、
おはしとかおしぼり渡してくれたり、
おかわり大丈夫?って聞いてくれたり、
気のきくところがすごくいい。

で、肝心の牡蠣フライ。

食べたときは、おいしい~~~!!
ってなったけど、車に乗るときには
すでに胸やけ状態……

ふだんからほとんど外食しないせいもあって
たまに外でごはん食べると、
胃が痛くなるとか下痢するとか
まあまあの頻度で起こる。

中年って悲しい。

人生最後の牡蠣フライな気がする。

明日は朝早いから遅くなれないって言うので
私はAくんの最寄駅から
電車で帰るつもりやったけど
帰りも、送るよって結局送ってもらった。
あれこれしゃべりながら
あちこち触りながらで笑
楽しかった。

この年齢になると、好きな食べ物って
たいてい思い入れとか、思い出に紐づいている。

牡蠣といえば、子どもの頃、我が家のメニューには
牡蠣のミルクスープがあった。
でも、牡蠣っていくら栄養価が高くても
あれどう考えても子どもが好きな味じゃないやん?
でも母は、栄養たっぷりやからと、
冬になると牡蠣のミルクスープが夕食に出てきた。
この日はほんとうに私にとっては恐怖やった。
どうやっても、飲みこめんし、
かといって、うちの母はご飯を残すとか
絶対許さない人なので、ほんとうにつらかった。

でもいつの間にか私は牡蠣は苦手っていうのを
克服した。その時期も覚えてない。
でも、今の私は牡蠣が好き。

祖父母と一緒に住んでる頃、
毎年お歳暮に殻付きの生ガキを
送ってくれる人がいた。
軍手をはめて、専用の刃物で殻を開いて
中身をあけて、つるんとした牡蠣を食すやつ。
あれがめちゃくちゃおいしくて
好きになったかも。

でも、30個くらい殻あけないといけなくて
手が冷たいなか、がんばってあけたのも
良い思い出。

牡蠣フライはもう食べることはないとしても、
牡蠣といえば、母の牡蠣のミルクスープと
殻付きの牡蠣をあけて食べたことと
Aくんのことを思い出すやろな。






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