ハグの効用
母がアメリカから帰国し、検査でアルツハイマー型認知症とわかり、数か月かけてようやく老人ホームに入居できたのは9月17日のこと。ところがその3日後に「一大事です!」と日本から連絡がきて、私は急遽日本に飛ばねばならなくなってしまいました。
たった3日のうちに2日無断外出の上、うち一回は完全迷子になってしまい、施設から「ウチでは預かれません!」と言われてしまったためです。叔母が必死に母の面倒をみても、ブチ切れ気味で暴れる母をどうにもできず。あいにくその週は自分の家の引っ越しで、主人が東海岸に移動する日と重なったため、私も酸欠状態。(ちなみに私と子供は、子供の学校の関係でワシントンの家に来年まで居残り。それだけでも正直酸欠)。
結局子供の学校を休ませて、主人の大陸移動に子供を同行させている間に、5日という強行予定を組んで日本に飛んで問題解決することになり、それ終わりで今度は主人と子供のいる場所に日本から飛び戻り、子供と共にワシントンに帰る・・・という、尋常とは言えないスケジュールを何とかやりくりしてました。母も認知のお薬が効いて少し落ち着き、施設にも様子見で置いていただけることになり、飛行機に飛び乗ってアメリカに戻り、子供と合流して安心したと思ったら、最後の最後に下の子が椅子から落ちて、「血まみれ→救急病院直行→5針縫う」という、しょうもないオマケつき(涙)
今週はそんな疲れを背負いながら、子供は学校に戻り、私も仕事を戻り、子供の学校のマラソン大会と、これまたバタバタ。今日はそんなこんなの突発事項で延期していた劇団の顔出しをようやくして、秋のショーのための撮影をしてきました。
日本に行く前に、劇団に迷惑かけられない、学校にも迷惑かけられない(ちなみになぜか、PTAの役員なので)ということもあり、フェイスブックで自分の予定は仲間に共有していたのですが、そのせいか劇団についた途端、スタッフの仲間たちのみならず、子供たちまで寄ってきて、みんながハグしてくれました。
「大丈夫だった?」、「お祈りしていたよ」、「私のサロンにマッサージに来て! 招待してあげるから!」、「大変な中、戻ってきてくれてありがとう!」、「何か手伝いうことある?」、「シルビアとサラの勉強が遅れちゃったの、僕が見に行ってあげるよ」
・・・もうちょっと、泣きそうになってしまいました。一生にうちで、たぶん今日ほど、多くの人にハグされた日はありません。その数、たぶん軽く100以上。あたたかなハグに癒されながら、自分は世界一幸せだと実感しました。
出演者の中で一番小さい5歳の女の子が、「おかえりなさい」と言って、アメをくれました。多分このアメ、一生食べられないかも。。。。