息子のスクリーン中毒〜現代の元服
今日はほぼ終日家で過ごしました。
午前中、ブラジル人の英会話仲間とオンラインでおしゃべり。ブラジル大統領選でボルソナロ大統領が敗れたことを嬉しそうに語っていました。私はその大統領は革新的で気概があると思っていたので少し残念に感じましたが、ブラジルの地に足を踏み入れたこともない、遠い日本にいる私より、実際に住んでいる人がそう思うのだからと、congratulationsと言いました。
そして彼はこう尋ねました。「How's your son?」
おしゃべりした後、トリニダード・トバゴ人の先生とSNSでテキストを送りあい交信しました。先生はこう尋ねました。「How's your son?」
お昼ご飯のあと、実家の母と久しぶりに長電話をしました。母はこう尋ねました。「ぼぼちゃん(息子の仮称)元気?」
半日足らずの間に三回も同じ質問(^^;
いずれの質問にも「元気だよ。」と答えました。
ここ数日息子を注意深く観察しています。
私が音読道場さいたま支部のほうで忙しくなり、留守番やミーティングで放置することが増えたせいか、すっかりスクリーン中毒になってしまいました。一昨日の月曜日は運動会の振り替え休日、朝起きてご飯を食べてひと段落したら、息子が「ひま~、Youtube見せて」と言い出しました。「起きたばっかりじゃない、ダメに決まっているでしょ」と答えると、「じゃあスマホで将棋ウォーズやらせてよ」「だめ。何日そういうのやらないで生きられるかチャレンジしなさいよ」「えー!」
家にいてもろくなことにならないので、お弁当を作ってバスに乗り大きな公園へ。お昼を食べて、生態系を探したり、木登りをさせたりしました。運動を好まず、体も堅い息子はすぐに「無理」と言いましたが、息子の将来の夢は探検家です。「それじゃ夜に野獣に襲われちゃう」と鼓舞して、地上50センチくらいの木登りでも仕方がないのでほめて、木の幹に一緒に掌を当てました。デトックスデトックス。
公園のベンチに腰掛けておやつを食べながら息子に話をしました。
「ぼぼくん、元服って知ってる?」
「武士が戦うんだっけ?」
「いいや、14歳や15歳で一人前になったという、成人式みたいな節目のことを言うんだよ。元服のあとは武士だったら初陣を飾ったりするんだよ。」
「ふーん」息子、次のお菓子を所望。
最近心に思うことを告げました。
「だからね、ぼぼくん、もうすぐ12歳でしょ、元服の年までもう少しなんだよ。そんなんで戦に行ける?命をかけるんだよ。」
「むりー。」
「だからね、何でもかんでもお父さんやお母さんがやってくれると考えないで、高校くらいからはひとりだちするつもりで、家を出るつもりで、これからの中学3年間を過ごしなさいよ。高校は海外でもいいし種子島とか国内でも留学できるよ。わかった?お母さんが言っていること。」
「うん、元服」
それから息子は前方を指さして「登れるかも」と走っていきました。
登りやすい木があり、どんどん登っていきました。
私はあんなに登れ登れ言っていたのに、落ちないか怖くて「もう降りてきて」と言いたいのを何度も我慢しました。
帰りのバス、行きと同じで二人ともノーマスク、でも人の目が少し怖い。隣同士でくっついているのが励ましあっているようでした。
帰宅後も息子のスクリーン発作は起こりましたが、翌々日の今日はだいぶ収まったようです。
松永暢史友の会では、「暇な時間を制したものが人生を制する」といったことを先生が言われていました。それを痛感する数日間でした。