「や」の使い方 ―「AやB、C」か「A、BやC」か
二つ以上の単語を並べるのに「や」を使うとき、次のどちらの書き方をしますか~
英語と公用文での書き方
英語では
って書くとか。
公用文では
って書きます。
ということは2.が正式なのかな?
みんなに聞いてみた
TwitterとFacebookで友だちに聞いてみました。
こんな細かいこと? 答えてくださった方の数は多くはないですが……
Twitterでの投票結果は次のとおり、1.が14人、2.が5人でした。
Facebookでは、1.が11人、2.が2人。
特に1.と答えた人は、公務員が圧倒的に多かったのには驚きました。
私は1.が好きなんですけどね😅
なぜ小田は1.が好きなのか
「A、B」と書かれると、
「あー、AとBか~」
って思ったとします。
でも、最後まで読んでみたら、
「A、B、C、DかEのうち、どれか一つ」
だった場合、
「え? A and B and C and ……じゃなくて、A or B or C or ……だったのかー💦」
って、ビックリすると思うんです。
「A」じゃなくて「国民健康保険被保険者証」とか長い単語だと特に。
こういうときは、脳に処理負荷がかかっているらしいです。
(パソコンで言うと、なかなか画面が切り替わらないとか、フリーズするとか、ウィーーーン! ってうなり声をあげている感じ?)
ま、とにかく、だから私は1.が好きなんですよね~
ガーデンパス効果
例えば、
って言われると、こんなシーン↙↙↙を想像しませんか。
でも、
と最後まで読んでみて、
「え? 犯人を捕まえたのは
警官じゃないのか!
犯人を捕まえたのは
ほかの人で、その人に
警官がお礼を言ったのか~」
って、考え直すわけです。
こんなふうに、解釈のし直しが必要になる文は、読み手の脳に「処理負荷」がかかる。
この、「処理負荷」のようなものを「ガーデンパス効果」というそうです。
以下の二つの文だと、ガーデンパス効果は
になったという実験結果があります。
つまり、X のほうが「理解しづらい」とか、「効率的に理解できない」(メンドクサイ)文だってことですよね。
結論! 「や」はどこに書く?
ということで、結局、「や」を書く場所は、次のどちらがいいのでしょうか。
AやB、C
A、BやC
法律や論文などのようなオカタイ文書では、2.だと思います。
ただ、そういう硬い文書では、そもそも「や」ってあまり使わないですよね。
硬くない文書では、理解しやすさを優先することが多いので、1.がおススメです。
いや、もっと言えば、「や」なんて使わずに、箇条書きにするのがベストです。
例えば、
という書き方です。
わかりやすさから言えば、これが正解でしょうね(笑)