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神秘的な魅力の秋咲き東洋ラン

 東洋ランというと早春に咲く花というイメージがありますが、シンビジウムの仲間の東洋ランには秋咲きのものが多いですね。東洋ランというと葉芸といって特徴的な斑入り葉が珍重されますが、秋咲きの東洋ランには香りのよいものが多いです。
 東洋ランというと何かとっつきにくい感じがありますが、あまり難しいことは考えずに野生に近いシンビジウムとして楽しむのもありなのではないでしょうか。

秋咲き東洋ランの系統

 秋咲き東洋ランにはいくつかの系統があります。丈夫で作りやすいのが駿河蘭の系統です。うまくいくと7月から10月にかけて2,3回花を咲かせてくれます。立葉になります。

 寒蘭は秋から冬にかけて咲く、花と香りを楽しむ東洋ランです。もともと本州南部から四国、九州に自生しているものです。

 寒鳳蘭(かんぼうらん)は九州南部から南西諸島に自生しているランで10月から11月に開花します。丈夫で大株になりやすいです。

 玉花蘭は九州南部から南西諸島に自生しているランで葉はきれいに湾曲します。台湾原産の素心蘭は夏から秋にかけて花唇に斑点がないのが特徴です。

秋咲き東洋ランの育て方

 秋咲き東洋ランはシンビジウムと同じような深鉢で育てます。

 用土は市販の東洋蘭用のものが便利ですね。シンビジウムの土でも代用できるでしょう。自分で作る場合は硬質鹿沼土、桐生砂、軽石を等量に混合し、湿らせた水ゴケとまぜてください。

 八重桜が咲くころから開花までは30%-50%遮光した風通しの良い棚上で管理します。特に斑入り葉の品種は日焼けさせないように注意してください。また、夏場は水を切らさないようにしないといけません。

 開花したら室内で観賞するのが東洋ランの流儀ですが、室内に長く置くと植物が弱ります。適宜、日の当たる窓辺に置いてあげて、1週間程度でもとの棚に戻してあげてください。

 花が終わったら花茎を根元から切ります。最低気温が7,8度になったら暖房のない室内に取り込みます。軽く遮光した窓辺が最適な置き場です。

 生育期間中は1か月に1回程度、液体肥料の1000倍液をあげてください。有機質の固形肥料を置肥する方法もあります。

 蕾ができたらナメクジに食べられないように注意してください。

 鉢に根が回ったら植え替えしてください。よい大きな鉢に植え替えるか、株分けしてください。植え替えの適期は10月です。


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