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なぜカイロプラクティックのオフィスを開業したのか(2)

やがて、いよいよ交通費が底をつきはじめ、
もう開業しかないということで、テナントを探し始めました。

その時の所持金20万円。

この20万円でわたしがどうやってテナントを借り、開業したのでしょうか。

まずは手あたり次第に不動産店を回ってみましたが、当然、見つかるはずもありません。

どうしたものかと考えている時、ふと目にしたテレビ番組で、馬主のドキュメンタリーが流れていました。

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馬主は、仔馬の将来性を目利きして多額のお金を投資します。

それを見た瞬間、

これだ!

と思いました。

馬主の大家さんを探そう。

馬主であれば、きっとわたしの腕の将来性を見抜くはず。(思い込み100%)

そうして入った不動産屋さんが、なんと、馬主さんでした。

純子「とにかく腕はあるので、20万円でテナント貸してください」

不動産屋「じゃあ、わたしの腰痛を治せますか?今までどこに行っても治らなかった頑固なやつですよ」

そんなこともあろうかと、わたしは施術道具を一式持ち歩いていました。

ブロックセット

不動産屋のおやじさんのお体を診てみると、

ラッキー!カテゴリー2だ😋

カテゴリー2の腰痛は、仙腸関節はがれ型の腰痛で、筋肉をほぐしても、牽引しても治らないやっかいな腰痛です。

これの施術は、仙腸関節のはがれているポイントを的確につかみ、特殊なブロックを使って施術をするという高度なテクニックを必要とします。

(※カイロプラクティックの技術の1つであるSOTの診断の分類分け。カテゴリ1、2、3、がある。)

そして当時、その施術ができる人はあまりいませんでした。

しかもラッキーと思ったのは、カテゴリー2は、その施術が成功すると、

長年の痛みが瞬時に消失するという、非常にパフォーマンス性が高い治りかたをするのです。

不動産屋「わたしが住んでいるビルの3階がちょうど空いているから、そこでやるといい」

純子「でも、敷金礼金がまだ用意できませんが・・・」

不動産屋「分割でかまわないよ」

そんな感じで、予算20万円で、調布の駅前徒歩1分の物件を借りることができました。

わたしがカイロプラクティックを開業したのは、成り行きです。

出来ないことを選択肢から外していったら、ここに辿りついたって感じです。

全寮制の高校時代、全力で気配りができるように頑張っても出来なかったことで、進路の迷いがなくなりました。

努力は報われないこともある。

その道の果てまで行って、無いということを自分の目で確かめることで、

その後の人生は、人のことばに惑わされずに進むことができていると感じています。




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山口 純子
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