あなたは、希望のひかり

私が産まれたとき、
みんなが喜んだという

みんなわたしを可愛がって、
わたしはみんなを笑顔にしたという

それは、みんなに愛されていたという事実で
その事実しか知らない幼いわたしがいて
世界は、きっとそれだけでよかった

それからどのくらいの時が過ぎたのだろう
わたしは愛されていた事実をいつの間にか自ら捨てていた
愛や希望を諦めた方が、楽だったのかもしれない

「どうせ、わたしなんて愛されない」
「わたしなんて、何にもできない」
「わたしなんて、いない方がいい」

そんな世界に存在するわたしは
苦しむことを美徳として
わたしはますます困難を選ぶことにした

ある日
「あなたはひかりの存在である」と聞いた
なんのことだか分からなかった

「思い出して
あなたは、みんなを笑顔にするパワーを持っているんだよ
あなたはただ忘れていただけ

あなたは、あたたかくなっていい
優しい世界で生きていい
楽しんでいい
あなたは幸せになっていい」

何故かあたたかい涙が溢れた

なんだ、よかったんだ
あの日、わたしは苦しまなくても
あの日、あんなに自分を責めなくても
自分を傷つけなくても

わたしは、ひかり
愛を思い出した、ひかり
わたしを、みんなを愛するひかり