優しいひとがやめられない

優しい人。
それは、あたたかいイメージ。

中学生のとき、
マザーテレサに強く憧れた。
将来はインドに行って、マザーテレサのもとで働きたいと思っていた。

貧困や孤独、飢えに苦しむ人々を
救いたかった。

優しく、強い人になりたいと心から思っていた。

だけど、現実は
心が、精神がだんだんと破壊されていき、
夢なんて夢で。
現実を見ると、「私自身が可哀想な人」

精神的に病む毎日。
ある日、気分が良く
通院するのにメイクをした。

当時の先生は「ステキにお化粧してるね」と褒めてくれた。

嬉しくて母に話すと「あんた、それバカにされてるんだよ」と言われた。

鏡を見てメイクしたはずなのに、
冷静になってみると、私はまるでピエロのよう。
母の意見が正しいと思った。

先生は優しいと言われている人だったけど、私はなんだか嫌な気持ちになった。

優しさが、ほんとうに優しいわけではない。

優しさが時には辛くなる時もある。

そんなこと、とっくにわかっているさ。
わかっているのに、優しい人をやめられない。

私は、不器用な人間だ。

朝のひかりはいつもまぶしい