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コンテンツビジネスにおける法と戦略

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著作権法改正担当者であった筆者が、実務に役立つ視点、経営に役立つ視点から、最新の著作権法の動向やコンテンツビジネスのリーガルマネージメントについて、わかりやすく書いていきます。現…
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2017年4月の記事一覧

ウェブ地図の著作権・利用規約との上手な付き合い方-自治体・企業がとるべき実務対策を考える

2016年11月、香川県が利用している「地図」について物言いがついたことを受け、香川県は自ら調査を行ったところ、香川県のウェブサイトから閲覧が可能な各種情報において、各地図情報提供業者の利用規約に違反して掲載しているものが 147件(地図1,562枚)あることが判明したと報じられた。 香川県は当該地図を全て削除し、各社に連絡して、著作権者としての権利を害したことをお詫びしたという。 こうした香川県の事例を受け、全国のいくつかの地方自治体において同様の調査が行われ、新たに宮

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最新・著作権法改正の動向-ICT教育/障害者の情報アクセス/アーカイブについて

著作権法改正の最新動向というと、どうしても「柔軟性のある権利制限」に注目が集まってしまうが、それ以外にも重要な改正が控えている。 それは、①ICT教育の推進、②障害者の情報アクセス機会の充実、③アーカイブの利活用である。 これらの検討事項についても文化庁に設置された審議会で議論されており、今回「文化審議会著作権分科会法制・基本問題小委員会中間まとめ報告書」(以下「中間まとめ報告書」という。)として取り纏められている。 今回は、中間まとめの概要と今後の法改正の見通しについ

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最新・著作権法改正の動向-柔軟性のある権利制限の行末〔4〕

最終回:立法内容と法案成立のタイミング 前回は、柔軟性のある権利制限規定が及ぼす影響と効果について書いた。特に立法事実を構成する上場企業等の幅広いプレイヤーに対して行ったアンケート結果の位置付けを分析した。 「柔軟な権利制限の行末」の最終回となる今回は、具体的にどのような立法がなされる見通しなのか、そしてその立法のタイミングはいつなのか、といったことについて考察する。 (※本連載は、個人的な見解を好き勝手に書いてみようと思っているので、転載は禁止、他言無用とさせていただ

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