見出し画像

プアンチ×プアンチ=プオタ

普通に生きていたらプロレスにハマることって少ないと思います。近年はSNSやコラボ等でプロレスと出会う方が嬉しいことに増えましたが、残念ながら見かけても「なんだこれ?なんの意味が?」と思う程度で終わってしまう人が多いです。   
そもそもプロレスはエンターテイメントスポーツショーと呼ばれる娯楽です。歴史的に見ても、プロレスは19世紀のフランスでサーカスの見せ物として始まったとされています。
つまり学校の授業に学活がなくたって受験に合格できるようなもので、普通はプロレスがなくたって生きていけます。
ですが依存とは怖いものです。暇さえあればプロレスのことを考えてしまうし、試合を見なければ生きている心地がしません。おそらく私にとってプロレスは三大欲求より大切ですし、プロレスのお陰でそれなりに楽しく生きれてます。
親がプロレスが好きなわけでもないのに、こんな素敵なものに出会えたのは本当に奇跡というか、勝手に運命だと思ってます。

プロレスとの出会い〜5歳〜

私のプロレスとの出会い方は地元のどインディー団体に知り合いに連れて行かれた、というよくあるパターンです。ただその中ではちょっと特殊で、親が居酒屋で圧ぶっかけられてチケット買ったパターンです。人聞き悪いですけど、脅されたわけじゃないですから!圧って言っても「よかったら来てくれませんか🥺」っていうキャッチみたいなやつです。
そんなこんなで嫌々歩く親をヒーローショー見に行くテンションで近所のレンタルスペースにうきうきしながら向かいました。
会場に入った第一印象は、酒臭っ!煙草臭っ!怖そうなおじさん多っ!です。まあバーが会場内にあったというのもあると思うのですが。ちなみに1番こわっ!ってなった煙草吸ってたおじさんは、数分後見事に正規軍に締め落とされ、その後5歳児のひそかな推しとなりました。
この頃からヒール好きの癖は変わってないんですね。なんせ4歳にしてプリキュアの敵キャラ応援してましたから。トワライト様とイース様(光堕ちキュア)が今でも1番好きなプリキュアです。ちなみにトワライト様の一人称は”わたくし”で、キャッチコピーは”気高く、尊く、麗しい”だそうです…  本当に好みがわかりやすい人間。トワ様の手下のロック様とシャット様(敵キャラチームの三銃士だそう)好きだったな…
話が逸れましたが、ぶっちゃけ最初の方はいろんな人話しかけてくるし(隣のおじさんに至ってはあのマスクマン〇〇だから!とかなんとか熱心に語っておられた)音でかいし、チェーンソー持ったお化けに追いかけ回されるし、天井壊れるし…と怖すぎてというか刺激が強すぎて会場から逃げ出して選手が通るであろうスペースに居座っていました。そんな時に数週間後公認凶器として推しの公認凶器に掘られるおじさんが構ってくれたことで機嫌が良くなり、勇気を出して試合を見に席に戻ってみました。

すごい。

そのことしか5歳児の頭じゃ理解できませんでした。
8つ歳を重ねた今でも、「すごい」以外にぴったりな言葉は思いつきません。「すごい」ってすごく便利な言葉なんですよ。かっこいい、美しい、痛そう、衝撃、面白い、認めざるおえない、自分にはできない…  「すごいかっこいい」みたいに言葉にプラスするとその言葉の重みが増すし、「すごい」だけでも分かり合える。私は試合を見ると語彙力を失う人間なので、この言葉を多用させてもらってます。プロレスの魅力なんて語り出したらキリがないだろうし、語れるほどプロレスを見ていないので、プロレスってどんなの?って聞かれたら「無茶苦茶にすごいの!」って答えてます。語彙を失うタイプのオタクさんには是非「すごい」という言葉を乱用することをおすすめします。大概の意思疎通はできます。
そんな私の貧しい語彙を振り絞ってプロレスにハマった原因をもう一つあげるとしたら、「楽しかった」ですかね。その団体はゴムパッチンやゴングキッズをやらせてもらえたり、リングに上がらせてもらえたり…と選手との距離がかなり近く、チョロガキは楽しすぎてイチコロでした。プロレスと触れ合うってやっぱり非日常感があって楽しいですから。こういう所がプロレスの好きなところです。

端折りまくりな今に至るまで

さあ、そんなプロレスにハマった幼稚園児、怒涛のプオタ人生の始まりです。まずは選手名鑑を買ってみました。まあインパクトとビジュアルの高さに衝撃受けましたよね。次に週プロを買ってみました。今は手元にないので記憶が曖昧ですが、スターダムのドラフト会議が載っていました。今までのストーリーとかこれっぽっちもわからなかったけど、ぴんくちゃんこと吏南さんが呼ばれているのを見た時は泣きました。プロレスって自分に重ね合わせて見る楽しみ方もあるって言うじゃないですか。
推しがあまりにも多すぎましたが、その中でも特に推していたのはTCSと大江戸隊です。お察しください。
そこからYouTubeを漁りまくり、スターダムと新日にハマりました。ちなみに当時の新日の推しは矢野さん、田口監督、金丸さん、デスペさん、ROPPONGI 3Kでした。お察しください。
将来の夢に赤白ニ冠と書くくらいメジャー団体にハマっていた6歳児ですが、地元で開催されていた大会はだいたい行っていたはずです。曖昧な記憶でもハッキリと覚えてるのはバラモン兄弟に追いかけられて泣きながら試合を見ていたことと、イケメン(当時)さんの入場の長さに隣のおじさんがキレていたことです。入場のインパクトって大事ですよね!
で、7歳になってようやくDDTの試合をフルで見ました。DDTのことは知っていましたが、とんでもないことやってるなーくらいの知識しかありませんでした。おすすめに「中学生プロレス」が出てくるくらいYouTubeでプロレスを見ていたので当然再生数が多いプロレス動画は出てきます。その動画がこちら↓


なんで再生数がこんなにも多いのかというのは触れませんが、かなりの衝撃を受けました。
「コケた… 創作昔話…? ち○こ…?  注射?セーラー服?赤井さん? チェリーさん…? ユキオ・サンローランシンプルにかっこいい…(坂口さんと血が繋がっていることにしばらく気づかなかった)」
そうです。皆さん忘れてませんか?この人たち結構衝撃的なことしてますよ?そして美威獅鬼軍、トワライト様オタクの私に刺さりまくりでした。
その次に同日に行われた 男色ディーノ 大家健 ヨシヒコ VS 大石真翔 勝俣瞬馬 MAO  が流れてきました。いろいろ衝撃。男色さんの名前は知ってました。でもこんなグロいと思わないじゃないですか。とりあえず理解追いつかずに一旦 男色さん=クレしん という解釈をしました。で、踊ってる!!イケメン多!!推しの旦那さん!!?とパニクりました。
それはさておき、無機物!!これが1番衝撃でした。ヨシヒコさんの原理が小1には理解できなかった。で、YouTube漁りました。ハマりました。男色さんの試合見てました。お母さんに怒られました。DDT禁止令出ました。やっちゃダメって言われたら当然見まくります。中学生になったら行っていいよ宣言もらいます。で、今DDTに狂ってます。

一時期はプロレス=悪いもの って言い聞かせられすぎて、プロレスに対して時間を注ぐことが無駄なのかもって思ってました。プロレス好きの女児って珍しいじゃないですか。私、センスいいね!くらいしか褒めどころがないので、珍しい子に見られたくて、イメージを守りたくて、でも個人的な問題でメンタル沈んでる時に女の子同士のドロドロのストーリーを見てると胃もたれしちゃって…。だから当時はプロレスを義務感で見続けていました。 
そんな時に出会ってしまったのがDDT!!
週プロなどで随時情報をチェックしていましたが、観戦に行っていないためなんとなくしかDDTのことを知りませんでした。でもマリゴ目当てでユニバース入ったらたまたまおすすめにビアガが出てきて、こんなにおもろいプロレスがあったのか!って笑って、でもまさかのヘビー級同士のゴリゴリの闘いやハードコア、空中殺法もあって…スイパラ行った翌日みたいな幸せな胃もたれをさせていただき、気づけば過去動画を貪り掘っていました。DDTのプロレスを見てみたら世界が広がったって言うか、純粋に試合を見るのがとんでもなく楽しくて。私が今までダメ!って言われていたようなことを、かっこいい大人たちが真面目に本気でやっている。その姿はかっこよくて、面白くて、憧れで。DDTのプロレスに出会わなかったら、推しがいろいろありすぎてプオタやめてたかもしれないけど、DDTの試合を見て笑いまくって、泣きまくって、いろんなことがどーでもよくなりました。(メリーゴーランド旗揚げ宣言のお陰で沈んでたメンタルが結構救われました)プロレスがきっかけで起きたことはプロレスで解決しろ!ってファンにも効く言葉なのかもしれないですね...。
ちなみに生観戦の許可をもらうまでの経緯は、スターダムのポップアップストア帰りに唐揚げ売ってる男色さんを見てお母さんも「一応人間なんだ…」ってなって観戦許可もらいました。たぶん伊橋さんにDDT無料だよー!って教えてもらったのも大きかったです。冷静に考えて無料ってえぐくない!?
日本の、世界の未来は明るいですね…。

結構口に出していいのかわからない部分多かったのでかなり端折りましたが、私のプオタ人生波瀾万丈ですね。いや、プオタって大概そうか。推し5人引退して、2人は届かない場所に急に行っちゃうし、ユニットすぐなくなっちゃうし、大人の事情のいざこざもあるし、警察に捕まるし。プロレスで病んで、プロレスに生きる活力もらって。

プロレスにいろんなこと学ばせてもらって、たくさん助けられてます。
ほんとにほんとにプロレスラーの生み出すプロレスが大好きです。笑顔で選手もお客さんも会場を出て、いっぱい食べて、いっぱい寝て、またプロレス見て…っていう幸せな世界がずーっと続きますように。選手でも関係者でも強オタでもないけど、こんなすごい破茶滅茶なプロレスという娯楽に元気をもらえる人が増えることをひっそりと願ってます。

いいなと思ったら応援しよう!