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『THE BATMAN-ザ・バットマン-』感想。

2022年3月11日(金)

TOHOシネマズ新宿で、『THE BATMAN-ザ・バットマン-』(IMAX)。

ひたすら暗く重いトーンであることも、ノワールに落とし込んだこともいいと思うし、それは自分の好みでもある。無法地帯としてのゴッサムの描き方も、主たる登場人物たちの狂気の塩梅も、これぞ!の感があった。バットマンもリドラーもそれぞれにこじらせ、過去の記憶と念にとりつかれすぎているが、その「すぎてる」様もまた重く響いてくる。ニルヴァーナの曲もハマりすぎ(歌詞がもう、まんま)。カーチェイスも痺れた。とにかく「今更なんでまたバットマン?」という疑問に対し、「いや、これがほんとのバットマンだから。これまでのは違うから」と言わんばかりのマット・リーヴス(監督)なりの答えをいまこのようにして出してきたところに強い気概を感じたし、見事にMCU作品と好対照でもあった。

といった感じで、褒めたい気持ちもけっこうあるのだけど……でもやっぱり約3時間は長すぎじゃないか。もう少し締められたんじゃないか。「長さを感じない」と言う感想もSNSに多く見られたけど、自分は正直後半で「もうこのへんで終わっていいんじゃない?」と2回くらい思っちゃいました。それ、物語の展開の仕方の問題じゃないかなと。彼と彼女の関係性とか、え? そうなる? って感じだし。な~んか、もやる。っていう。

かなり賛否の分かれる作品でしょうね。で、おまえはどっちだ?と訊かれると‥‥自分のなかでまだ揺れてる感じです。絶賛したいけどしきれない、みたいな。

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