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Merchant@グレープフルーツムーン

2024年4月4日(木)

三軒茶屋・グレープフルーツムーンでMerchant。

「Unsquare Dance #01」と題されたイベントで、平松稜大(たけとんぼ)、 松本幸太朗(東京少年倶楽部)、Merchantの3組が出演。Merchantがトリだった。

Merchantは、Glider、Hedigan'sのギタリスト/コンポーザー、栗田将治(くりたまさはる)のソロプロジェクト。2月28日に1stアルバム『Dolphin Sane』(ドルフィン・セイン)をリリースし、それを携えての東京のライブがこれだ。Merchantは彼がひとりでほぼ全ての楽器をプレイして録音するスタイルで活動。制作重視で、ライブはこれまでほとんどやっておらず、そういう意味では貴重な機会と言える。

当初はまーちゃん(=将治。自分は友達なのでそう呼ばせてもらっている)の弾き語りが予定されていたが、数日前になってマスダミズキさん(miida)と一緒にやることが告知され、今回は急遽デュオ編成で。ミズキさんはFRIENDSHIP.(HIP LAND MUSICによるデジタルディストリビューション & プロモーションサービス)のキュレーターをやられており、Merchantのデモを聴いて一発で気に入ってそこからの配信を決定した人でもあるので、まーちゃんにとっては(彼曰く)「恩人」でもある存在だ。

客席には、まーちゃんの音楽と人柄を愛する彼の友人/音楽仲間が多数。まるで親戚の集まりのような(笑)和やかな雰囲気のなかでライブは始まり、そのままあたたか&柔らかなムードで進んでいった。

新調したガットギターならではのいい音を響かせ、傑作『Dolphin Sane⁡』から7曲を披露。ガットギターとエレクトリックギターの2本のみである故、もとよりシンプルな『Dolphin Sane⁡』楽曲の核心のようなものがそのまま(でも音源とはまた一味違う感じで)伝わってくる。とても素直なメロディ、でありながら少しのひねりも潜み、「ああ、いい曲。好き」「ああ、これも大好き」なんて思いながら聴いていたらあっという間に終わってしまった感覚だった。

エレクトリックギターで曲に表情をつけるミズキさんの音と曲解釈がまたとてもよくて、さすが若手から大ベテランまで様々なミュージシャンのサポートを務めたりもする寄り添い名人だなと。今回の共演はミズキさんのほうからまーちゃんに「弾きたい」と連絡して実現したそうだが、なるほど『Dolphin Sane⁡』楽曲に対する愛情と深い理解がプレイから感じられ、このふたり編成で観ることができてよかったと思った。フォーキーな曲だとしてもいわゆるフォークデュオみたいには決してならないアンサンブルで、柔らかさのなかにも鋭さがあるのだ。それにほどよく立ちのぼるサウダージ感も。本当にふたりの相性はばっちりだなと感じたので、MCで言ってた「マーチャントミーチャント」、マジで継続してほしい!


Merchant『Dolphin Sane⁡』のロングインタビュー↓

こちらは、マスダミヅキさんのプロジェクトであるmiidaの1stフルアルバム『miida』についてのインタビューです。ぜひご一読を↓

●Merchant、6日(土曜)は熊谷モルタルレコードでライブあり↑

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