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フェアグラウンド・アトラクション@ヒューリックホール東京

2024年7月2日(火)

ヒューリックホール東京で、フェアグラウンド・アトラクション。

初めにSMASHのスタッフがステージに出てきて話をした。ドラムのロイ・ウッズが当日になって体調不良となり(昼間のリハには参加したそうだ)、メンバーとスタッフで協議。その結果、中止にしたくないというメンバーたちの意向から、ドラム抜きでやることになった。みなさんにはたいへん申し訳ないがご了承ください。ということだった。「え~~っ」などと不満の声をあげる客はおらず、みんな静かにそれを受け入れたようだった。

34年振りのリユニオン。その始まりとなるライブが先週木曜(6/27)の渋谷クラブクアトロ公演で、エディー・リーダーは開始2曲目で歓声の大きさに感極まって涙をぬぐっていたと聞いた。その後、名古屋、大阪とまわり、2日のヒューリックホール東京は再始動から4公演目。まだ始まったばかりだというのにドラム不参加のハプニングはメンバーたちにとってなかなかの試練だっただろう。自分としても、正直に言えばここにドラムが入ればもっと曲が躍動しただろう、もっとノレただろうと思ったのも確かだ。が、僕はこのグループのライブを観るのが初めてなので、ドラムが入った状態と入ってない状態でどのくらい違うのかわからない。入っていたらなぁと想像しても仕方がないので、そういうものとして観ることにした。レアな編成のライブを観ることができてむしろラッキーぐらいに思うことにした。

4回目の公演で初のドラムレス。急遽の形だったこともあって、こなれたステージングという感じではなかった。チューニングが合ってなくて演奏をやり直す場面もあった。が、エディーを始めとするメンバーとサポートのミュージシャンふたりは、ドラムレスであることをみんなでカバーしよう、いいライブにしようと、ひとつになって演奏していた。1曲1曲、本当に気持ちを込めて演奏していることがびんびん伝わってきた。わけてもエディーは、ある曲の途中で無人のドラムセットの前へと動いて自分で叩いてみたり、MCで気持ちを伝えたりと、誠心誠意ことにあたっていた。真心を込めていた。とはいえ必死というふうでもなく、あくまでもみんなと一緒にこの時間を楽しもうといったふうで、(スカートの持ち方から何から)動きのひとつひとつもとてもチャーミング。歌声のよさも際立っていた。みんな大好き「パーフェクト」のあとの観客の拍手の大きさと歓声に感極まって涙をぬぐってもいた。

アンコールが2度あったが、観客たちは帰らず拍手をし続けた。さすがに2度やったのだからこれで終わりだろうと思って僕は席を立ってトイレに寄ったら、なんと会場内から大きな歓声が聞こえ、エディの声が聞こえてきた。3度目のアンコールにエディがひとりで応えたのだ。あわてて中に戻ってそれを観ながら、どこまでも愛と感謝の人なんだな、人柄って大事だな、本当にステキだなと思った。ハートウォーミングとはまさにこのこと。優しくて、じんわり心のあたたまるライブだった。

↑大谷隆之さんによる初日・クラブクアトロ公演のライブレポート。

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