暴動クラブ、the myeahns@レッドクロス
2024年10月24日(木)
新宿レッドクロスで暴動クラブとマヤーンズの2マンライブ「GOLD SOUNDZ」。
暴動クラブもマヤーンズも自分が観るのは初めて。暴動クラブの近頃の躍進っぷりが気になっていて、ここらで一度観ておいたほうがいいんだろなと思ったので、この機会にと観に行った。
「ロックバンドは見た目が大事」とマヤーンズのヴォーカル・逸見亮太も言っていたが、先攻の暴動クラブはまず見た目で惹きつける。演奏力も想像していた以上にある。わけても僕はベースの城戸“ROSIE”ヒナコさんのルック/弾き姿に見惚れてしまった。めちゃかっこいい。日本のロックの歴史のなかでこんなかっこいい女性ベーシストがいただろうかというくらい。ルースターズらめんたいロックが大好きらしい20歳だが、僕は「DONUT」に連載中の彼女のコラムも好きで読んでいて(泉谷さんについて書かれた最近のコラムがとてもよかった)、その文章の熱度とクールな弾き姿とのギャップもまたいい。一方、ルージュのタコさんを想起させもする釘屋玄氏のヴォーカルは好き嫌いがハッキリ分かれるものだろう。自分は、あのがなりスタイルは強烈な個性としていいとしても、もう少しそこに歌心があってほしいというか、ああいう歌い方なりにももう少しメロディを伝える意識があれば…とは思った。弾みのあるポップロック曲においては特にその意識が重要なんじゃないかなと。とはいえあれができる人はほかにいないだろうし、そのあたりは場を重ねるなかできっといい変化を見せていくのでしょう。
後攻のマヤーンズは、ヴォーカル逸見亮太さんのゴキゲンにやろうぜという思いとギラギラした攻めの姿勢の両方が宿った動き・表情・歌いっぷりに見入った。観客を信頼して飛び込み、自分のすぐそばに落下したときは驚いてしまったが、何事もなかったかのように起き上がってそのまま歌い続けるあたりもさすがに肝が据わっている。また最近新加入したらしい世良ジーノさんのイケメンっぷりとクールな弾きっぷりが動の逸見さんと対照的である故に絵になっていたし、彼のギター音は僕の好み。ピーズでも叩いてる茂木氏のドラムも凄まじかった。
ロックンロールという音楽自体の型に新しさはない。がしかし、今を生きる者たちが今の感情を大きな音にしてぶっ放せばそれは今のロックンロールになる。古い新しいじゃなく、自分たちが好きで信じているロックンロールを暴動クラブもマヤーンズも放っていて、その「ロックに賭ける」思いの強さは確かに触れる者たちの気持ちをも動かすものだと実感したライブだった。