
【4.水曜映画れびゅ~】"Ford v Ferrari"~クリスチャン・ベールがカッコよすぎる!~
"Ford v Ferrari"は、2019年公開(日本公開は2020年1月10日)のアメリカ映画です。
2020年のアカデミー賞にて音響編集賞と編集賞を受賞、また作品賞にもノミネートされていました。
【2024年5月18日 追記】
GQとNetflixの動画を追加しました。
あらすじ
ル・マンでの勝利を目指すフォード・モーター社から依頼を受けた、元レーサーのカーデザイナー、キャロル・シェルビーは、常勝チームのフェラーリ社に勝つため、フェラーリを超える新しい車の開発と優秀なドライバーの獲得を必要としていた。シェルビーは、破天荒なイギリス人レーサーのケン・マイルズに目をつけ、一部上層部からの反発を受けながらもマイルズをチームに引き入れる。限られた資金と時間の中、シェルビーとマイルズは力を合わせて数々の困難を乗り越えていくが……。
賞レースを席巻したレース・ムービー
アカデミー作品賞のノミネーションに名を連ねた本作。作品賞の受賞こそ逃しましたが、このようなスポーツ系映画がノミネートされること自体が、本来は極めて異例です。
ちなみに日本では、映画雑誌『映画秘宝』での2020年度映画ベスト10ランキングにおいて第1位に選ばれていました。
1位『フォードvsフェラーリ』
2位『パラサイト 半地下の家族』
3位『ミッドサマー』
4位『TENET テネット』
5位『悪人伝』
本作の監督は、ジェームズ・マンゴールド。『17歳のカルテ』(1999)や『ウォーク・ザ・ライン/君につづく道』(2005)を手掛けたことでも知られ、またスティーブン・スピルバーグの跡を引き継ぎインディ・ジョーンズ最新作の監督をすることも決まっています。
一際輝いていたクリスチャン・ベール
本作の出演陣も豪華で、人気俳優のマット・デーモンや『ウォーキング・デッド』のシェーン役で知られるジョン・バーンサルなどが出演。
そして主演を務め、型破りな英国レーサーケン・マイルズを演じたのがクリスチャン・ベール。
このクリスチャン・ベールが、本当にカッコイイ。
レースの事しか考えられないレースバカである反面、妻や息子への愛情は深い…いわゆる日本の"昭和の男"的なケン・マイルズというキャラクターを見事に体現していました。
クリスチャン・ベールという俳優
クリスチャン・ベールは、これまで幅広い役柄を演じてきたことから”カメレオン俳優”とよく称されます。
クリストファー・ノーラン版バットマンシリーズ(通称"ダークナイト・トリロジー")のバットマン役が代表的ですが、エリートビジネスマンの殺人鬼を演じた『アメリカン・サイコ』(2000)や、デブでハゲの天才詐欺師を演じた『アメリカン・ハッスル』(2013)、天才トレーダーを演じた『マネー・ショート 華麗なる大逆転』(2015)など、数々の怪演が映画史に刻まれています。
その演技力への評価は非常に高く、2011年にアカデミー賞では薬物中毒の元ボクサーを演じた『ザ・ファイター』(2010)で初ノミネートながら助演男優賞を受賞しました。
その後もその高い演技力でアカデミー賞常連組として度々名を連ね、最近10年で4度ノミネートを獲得しています。
そしてクリスチャン・ベールといえば、その異常な役作りがたびたび話題になります。
不眠症の男を演じた『マシニスト』(2004)で1日リンゴ1個とツナ缶1つで4か月間生活してガリガリに痩せ、ドクターストップをされながら撮影に臨んだ逸話は、もはや伝説。
そのほかに、『ザ・ファイター』では体重を絞るだけでなく歯並びを変え、『アメリカン・ハッスル』では逆にアイスクリームをバカ食いして激太りしました。そんな極度な体重増減をするベールは、『バイス』(2018)で再び激太りした際に「体が心配だからもうしないでよ」と娘に言われ、「これで最後にするよ」と約束をしたらしいです。
しかし今回のケン・マイルズを演じるために、また体重を絞ったといわれています(笑)。
そんなカメレオン俳優 クリスチャン・ベールの無骨なレーサーぶりが男臭く、そしてとにかくカッコよくて、マジで惚れます。
そんな惚れ惚れするベールの演技、そして男の絆に熱くもなる『フォードvsフェラーリ』。オススメです!
前回記事と、次回記事
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これまでの【水曜映画れびゅ~】の記事はこちらから!
次回の記事では、クリスチャン・ベール主演、アダム・マッケイ監督の政治風刺コメディ"Vice"(2018)について語っています。