ホームレスの方に服を渡しに行くと師匠だった話。
何が何だかわからないのでこのエピソード目次をつけておこうと思う。
①ホームレスの方に服を持ってくまで
②出会い
③自分の色眼鏡に気づく
⑤メッセージ
⑥感謝
①
仕事終わりの雨の夕。
仕事を早めに切り上げて帰宅。
服の整理をして、冬服の断捨離をしようと考えた。
ジャケットと、ほとんど使っていないブーツ。
それは昔お金がなかった時に先輩がくれたものだった。
ジャケットは本当に助かった。
先輩からもらったものを売るのは違うなと思い、誰か必要な人にあげたいと思った。
ふと、あの日のホームレスの方が頭をよぎった。
きっと今頃寒いだろうな。。。
よし、あの人に服をあげよう!
私はジャケットと、ブーツ、そしてコンビニのパン3つを紙袋に入れて持って行った。
②
3年前から年に1−2回ふらっと立ち寄る公園。
そこに一人のホームレスの方がベンチに座っている。
なんとなく気になりながらも、毎年そこにその人は居た。
そして今日も、雨が降る夕方、やはりいつもの場所にその人は居た。
緊張しながらも声をかけてみる。
「こんにちは」向こうも「こんにちは」と返答してくれた。
ほんの少しの緊張と微笑みが入り混ざる。
はじめましてのなんとも言えない空気感だ。
ゆっくり近づくと、何かを描いている。
ボロボロのノートに手で削った鉛筆が5−6本。
消しゴムは粉々になっているものが散らかっている。
ノートには鉛筆で描かれた、木々と川、そして月明かりのようなものが描かれていた。
なんとも言えない、空間がそこには描かれていた。
一瞬言葉を失う。
②
正直に書こうと思う。
私は、ホームレスの方に対し、少なからずかわいそうな人だと勝手に思っていた。
しかし、そこにいた人は、そこで自分らしく生きていた。
誰からも囚われることなく。
自分の芸術を探究し続けていた。
ベンチに座って、2人で話す。
これまでの人生とここに至った経緯。
その中での話やいろんな方の哲学、そして彼の哲学。
私が知りたかったこと、知らなかったこと、沢山の思想が溢れるように出てきた。
体は前のめりに、そして気付けば声を上げて笑いながら話していた。
彼の中の美術と芸術。
そして暮らすと生きるの違い。
それぞれで必要なもの。
これまでいろんな人生経験を積んで、感じてきたもの、見てきたものを話してくれた。
本を読むも、映画も楽しいが、このリアルな話はまた格別だ。
その人から伝わる物がある。
私はまだまだ自分の色眼鏡で世界を見ていたのかもしれない。
改めて私の世界が面白いものに感じてきた瞬間だった。
④
人生というキャンバスに何を描くのか。
どんな経験をして何を学び、感じ表現し生きていくのか。
それは全て自分で決められる。
情報がなんでも手に入る中で、情報の選択は必要だ。
だけど、もっと大切なことは、順序を間違えないこと。
自分の思考やアクションがあって、それを熟成させていく。
そうすることで自分が成長させていく。
他のどこにも、誰にもない特別なオンリーワンが存在できる。
情報に頼りすぎて、情報にかき回されて自分を見失っては勿体無い。
熟成させていく中で、余計な菌を入れないためにも自分軸は大切だ。
必要な時期に必要な菌を足していくことで、より熟成していく。
今の私にも、これからの時代を生きる人々にも大切なメッセージだと思う。
⑤
この出会いを通して、自分がどうありたいのか、どのように暮らし、生きていきたいのか、どんな人間になりたいのか、より考えるようになった。
シンプルにワクワクすることができた。
行動の先に見える景色を沢山集めていこう。
リアルを楽しもう。
自分を育み、同時に沢山学び溢れたもので、与えられる人間でいよう。
そう思えた瞬間だった。
今の私に必要な出会いがそこにはあった。
ありがとう師匠!
師匠とは沢山話をした。
とてもその内容を全ては語れない。
だけれども、少しずつこのnoteに書いておこうと思う。
やっぱり旅は素晴らしい!
自由と出会いに感謝。
写真では本物の1割ほどしか伝わらないかもしれないが、鉛筆と消しゴムですごいコントラストと立体感。絵の中に引き込まれて、見る角度や、日の傾きによって表情が変わるのがまた面白い。、
彼のアート【追創画】
https://ameblo.jp/fugendo-tanabe/entry-12587067011.html
私はこれを♪
見るたびに表情や感情が変わる面白さ。